「10分の細切れ集中」で自分を差別化する方法 10分で集中が切れても仕事に支障はない
東洋経済オンライン / 2024年3月23日 16時0分
そして、演説中だろうがお構いなく、チャットやメール、着信はどんどん入ってきます。このような中で集中して何かをし続けることは、極めて困難です。
現代人は集中できない環境に置かれている
そう、以前は「他にやることがない」から、集中して話を聞くことができた。現代人は昔の人に比べて集中力が落ちたのではなく、そもそも集中できない環境に置かれているから集中できない、ということなのです。
仕事においては、スマホに加えて「パソコン」の普及もまた、私たちの集中力を奪っています。パソコンがない時代には、職場のデスクでおおっぴらにサボるのは気が引けたものです。しかし、今では仕事中であってもパソコンで最新ニュースをチェックすることもできるし、こっそりゲームをすることすら可能です。
加えて、昨今のコロナ禍です。在宅勤務が増え、監視の目がなくなったことで、ますます「なんでもできる」状況になりました。リモート会議中にニュースサイトを見たりするようなことはもちろん、「少しだけ」と思って仕事中にゲームをやっていたらいつの間にか数時間が経っていた、などという人もいることでしょう。
とにかく今の我々をとりまく世界は「情報」が多すぎるのです。しかも、その情報が簡単に手に入る。人間は知的好奇心を持つ生き物ですから、知ることができるのなら知りたいと思うのは当然です。ネットで調べ物をしていて、ついつい関係のない情報まで調べているうちに数時間経っていた、ということもざらです。
それだけでなく、知りたくない情報すらネットニュースやSNSによってどんどん入ってきます。そしてこの「情報過多」は、別の問題も引き起こします。それは「疲れ」です。
情報の疲れが生み出す悪循環
問題は、その疲れを多くの人が自覚していないということです。身体の疲れと違い、情報過多による疲労は目に見えにくいものがあります。眼精疲労も慢性化してしまうと、それに気づきにくくなります。
疲れている状態で何かに集中しようとするけれど、できない。それでも頑張って「集中しよう、集中しよう」と考えて、さらに疲れが増していく――。このような負のスパイラルに入ってしまっている人を多く見かけます。
あなたの集中力の欠如が疲れによるものなのかどうかを知る、一つのバロメーターがあります。あなたは仕事中にふと、「あの問題、どうしよう?」などと急に不安が襲ってきたり、睡眠をとろうとベッドに入った後に急に仕事の不安が襲ってきたり、ということはありませんか。
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