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「10分の細切れ集中」で自分を差別化する方法 10分で集中が切れても仕事に支障はない

東洋経済オンライン / 2024年3月23日 16時0分

そして、「もうだめだ」という絶望的な気分になったりしないでしょうか。もし、そんなことが頻繁にあるのなら、あなたは思った以上に疲れていると考えるべきだと思います。つまり、「疲れを自覚して、休む」ことこそが、正常な判断力を取り戻すためには不可欠だということです。

大量の情報にさらされることで、頭はもちろん、特に「目」が疲労します。リモートワークで身体はそれほど疲れないはずなのに、なぜか疲労が取れない。それはひょっとすると情報過多による「頭」と「目」の疲れかもしれません。

こうした疲れは身体の疲れに比べて自覚しにくいため、疲れているのに刺激を求めて、常時オンライン接続の状態で情報の波間を漂い、また疲れる……そんな負のサイクルを繰り返している現代人が、集中できるわけがないのです。

かといって、集中しなくていいと言っているわけではありません。誰もが集中できなくなっている以上、集中が差別化のためのコアスキルであることは、まぎれもない事実です。

「集中」の定義を変えよう

ただ、「集中」というものの定義を変えてほしいのです。おそらく、多くの人が思い浮かべる集中というものは、このように「『集中するぞ!』と決意し、どこか邪魔されない場所にこもり、1時間なり2時間なり、あるいは半日くらいかけ、一心不乱にそれを行う」ということだと思います。

でも、それが実際には今の時代、難しいのは前述のとおりです。そもそも、「長時間集中し続けることは、人間にとって自然なことではない」のです。

「人間の集中力はどれだけ保てるのか」についてはさまざまな研究やデータがありますが、多くのデータは「人間の集中力は、それほど長くは続かない」ことを示しています。

私が一番しっくりきているのは、「集中できるのは、長くても10〜15分」というデータです。私もそうですが、10分も同じ作業をしていると、いつのまにか別のことが頭に浮かんできたり、つい身体を動かしたくなってきたりします。以前は私もそんなときに「集中しなければ」と思ったものですが、今では集中力が切れたサインだとわかっていますので、ここで5分くらい休みを入れます。

それでも、特に仕事に支障は出ていません。コンサルティング業や執筆業を行いながら、企業の人事改革プロジェクトに携わったり、各種セミナーで講師を務めたりと、複数の仕事を無理なくこなすことができています。

だから皆さんも、「ああ、また集中できなかった」「仕事に集中しようにも10分が限界だ」と嘆いて、自分を責める必要はありません。

大事なのは、その集中できる10分あるいは15分をフルに使って集中すること。そして、集中できなくなったら休むこと。いわば「細切れの集中」です。

「集中するためにまとまった時間を取る」、そして「頑張って長時間、集中状態を保つ」という発想を捨ててしまいましょう。それがむしろ、あなたの集中力を奪ってしまっているのです。

大嶋 祥誉:センジュヒューマンデザインワークス代表取締役

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