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「黄色いグルメガイド」ゴ・エ・ミヨが目指すもの 47都道府県を網羅するレストランガイド本

東洋経済オンライン / 2024年3月23日 17時30分

「ゴ・エ・ミヨ」は点数の評価とは別に、「今年のシェフ賞」など料理人や生産者のための賞を設定している。それは「新しい才能の発見」が「ゴ・エ・ミヨ」のキーワードだからだ。

1970年代初頭には「ヌーヴェル・キュイジーヌ(新しい料理という意味)」という言葉を提起し、「ヌーヴェル・キュイジーヌ」は、料理の特徴を表す語として一般的に定着した。

のちにフランス料理界の大御所となるジョエル・ロブションを1980年代に最初に注目したのは「ゴ・エ・ミヨ」だったし、アラン・シャペルやミシェル・トロワグロなどのグランシェフも、飛躍のきっかけは「ゴ・エ・ミヨ」の賞だった。

日本でも「今年のシェフ賞」「明日のグランシェフ賞」「期待の若手シェフ賞」をはじめ、「ベストソムリエ賞」や「ベストパティシエ賞」、レストランを支える生産者や料理人が対象の「テロワール賞」などを設定している。

刊行の前日、3月18日には都内でその授賞式が行われ、全国各地から約600名の料理人や生産者などの飲食関係者が集まった。

「今年のシェフ賞」は、東京「ジョエル・ロブション」総料理長の関谷健一朗さん。

関谷さんは、2023年にフランス版人間国宝ともいわれるフランス国家最優秀職人章(M.O.F.)受章という快挙を成し遂げたばかりだ。

「今年のシェフ賞」は「ゴ・エ・ミヨ」で最も重要な賞で、「持てる才能を縦横に発揮して、最も斬新で完成度の高いインパクトのある料理を提供している料理人」へ贈られる。

「『ゴ・エ・ミヨ』のフランス版を修業時代にずっと見ていて、そこに載っている有名シェフは当時は雲の上のような憧れの存在でしたし、『今年のシェフドラネ(今年のシェフ賞)は誰だろう』と、料理業界みんなが注目していました。

その賞を私がいただける日が来るとは思ってもみませんでした。この賞にふさわしい仕事を、常にやっていきたいと思います。

料理人という素晴らしい職業につきたいと思う人を少しでも増やしたい。一つのことを習得するのは時間がかかりますが、諦めずに続けていけば必ず報われることを伝えていきたいし、私にできることがあれば喜んでサポートしたい」(関谷さん)

能登で被災のシェフや女性シェフの受賞

受賞者のひとり、「明日のグランシェフ賞」の石川県七尾市「一本杉 川嶋」の川嶋亨さんは、1月の能登地震で被災した店舗を再建するため奔走中だ。

「一本杉 川嶋」の店舗は昭和初期に建てられた国登録有形文化財の民家で、店のある一本杉通りは川嶋さんの故郷でもある。

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