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「1人では人生の"間"がもたない!」40代女性の切実 東村アキコ×植草美幸対談(前編)

東洋経済オンライン / 2024年3月23日 12時10分

植草:ノリが軽い人たち同士なら、バーなどで知り合うこともあるかもしれないけど、たいていの30代は理性が発達して声がかけづらい。「30の壁」です。そうなると自力で結婚相手を見つけるのは難しい。マッチングアプリは相手を見極める力やコミュニケーション力が必要なので、若いときからデートをする機会が少なく、男女の触れ合いに消極的な人にはハードルが高い。

東村:今の若い男女は、男は男でつるむし、女も女同士で遊ぶことが好きですよね。女子会に男の子を連れてきたらシラケるでしょう。私の時代は、そもそも「女子会」という言葉がありませんでした。

植草:今の若い人には欲と情熱、この2つが欠けているように思います。スマホがあればなんでも買える時代ですから、わざわざ外に出て自分で探しに行かないと何も手に入れられない時代とは違う。

しかも、コロナ禍でレジャーが家メインに変わったじゃないですか。バブル時代は、仕事が終わったらバーに行ったりドライブしたりしていたけど、今はいち早く家に帰って、ウーバーイーツしてNetflixでドラマを見るほうが気楽ということになった。だから出会いがない。

「盆暮れ正月」1人では間がもたなくなる

東村:これからもどんどん家が中心の生活になっていくと思います。そうなるとパートナーや子どもがいないと間がもたないんですよね。緊急事態宣言のとき、私は息子と一緒にNetflixを見まくって楽しく過ごしましたが、ずっと1人だったらキツかったかも。

コロナ禍に限らず、年を重ねると盆暮れ正月、クリスマスなども1人では“間”がもたなくなる。若いときはハワイだ韓国だと行きまくっていても、だんだん飽きてくるし、疲れるし、周りが結婚して子どもができて一緒に行ってくれなくなって、間がもたない。

植草:そういうとき「私はなんで結婚していないんだろう、違う生き方もあったんじゃないか」と冷静に考えて、婚活を始めるわけです。

東村:先日、文化人類学者の船曳建夫先生と対談しました。船曳先生によれば、結婚する人が減ったのは、衛生観念が上がって女が男に過剰な清潔感を求めるようになったことが一因としてあるそうです。だから「男も脱毛するといい」とおっしゃってました。植草先生も婚活のときに男性会員に脱毛を勧めていらっしゃいますよね。さすがです。

植草:今の時代、20代、30代はメンズ脱毛がもう普通になっているんです。だからもう少し上の世代の男性たちももっと美意識を高めてくれれば、結婚したいと思う女性も増えるでしょう。女性はアイドルや韓ドラでバーチャルな男性を見て、男性はみんなツルツルしていると思っているから。

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