65歳未満でも受給できる「障害年金」を利用して がん治療の経済的な不安と負担を軽減
東洋経済オンライン / 2024年3月24日 6時50分
請求したからといって必ずしも認められるとは限らず、手続きのやり直しや再審請求もできるとはいえ、できれば最初から、障害年金に詳しい社会保険労務士に依頼して請求したほうが無難かもしれません。都道府県ごとに社会保険労務士会があり、全国社会保険労務士会連合会のホームページも開設されています。
また、本当に徐々にではありますが、最近ではがん診療連携拠点病院などに、保険や年金に詳しい社会保険労務士さんやファイナンシャルプランナーなども配置されています。
がん診療連携拠点病院が中心になって、地域の患者会の方々との相談会などを開催するほか、民間でもNPO団体などの支援活動が広がっています。
がんサバイバーの先輩に体験を聞くことで、治療と仕事の両立についての悩みの解消になったり、希望がわいてきたりもします。働き続けるヒントも得られるかもしれません。
そうしたところに相談して、アドバイスを受けるのも1つの方法だと思います。
障害年金をもらいながら働くことで、体調が思わしくないときには無理して働き続けなくてもすみます。さらに、正社員からパートタイムへ変更するなど、働き方そのものを見直すこともできます。
がんと共存しながら生きていくために、障害年金をはじめ、さまざまな公的支援制度をどうか活用していただきたいと思います。
勝俣 範之:日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授、部長、外来化学療法室室長
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