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高齢者の住まい「持ち家なら安心」といえない理由 「終の棲家」を探す際に注意したいポイントとは

東洋経済オンライン / 2024年4月2日 18時0分

持ち家にしろ、賃貸にしろ、当たり前のことかもしれませんが、とにかく経済力をつけることです。

35年のローンを組んだとして、仮に何かアクシデントがあったとしても払えるだけのスキルを持っていれば安心です。定年になっても、ある程度の収入が得られる準備をしておくのも必要です。

今や国は「副業」を推奨しています。NISAなどを利用すれば、長期にわたって資産を増やせる手段も用意してくれています。国や会社に頼るのではなく、日本人の個々が自立して、自分で自分の人生をしっかりデザインしていかねばならない時代に来ています。

さて、最初の「賃貸か、持ち家か」の話にあらためて戻りましょう。

無責任に聞こえてしまいますが、やはり、どちらがいいとは一概には言えません。

あくまでも住まいのさまざまなトラブル解決に携わってきた私の個人的意見としては、家族構成も含めまだ流動的な間は、ライフスタイルに合わせて賃貸物件に住む。あるいは、家賃レベルで買える安価な中古物件を購入して、生活スタイルに合わせて住み替えをしていくのを提案したいです。

少なくとも長期スパンで住むことを前提とした高額な物件を、買った額より確実に高く売れる確信が持てないまま目一杯のローンを組んでの購入はお勧めできません。

人生の後半戦、自分の年金額や貯金額、生活スタイルと将来的な収入がはっきり見えたころ、高齢者が住むのに心地よい物件を購入する、建てる、リノベーションをする、早めに借りるというのがよいと考えています。

終の棲家を探すときに、1つ注意してほしいことがあります。それは引っ越し先が10年、20年で取り壊しや建て替えにならないか、という点です。最後に住む家は、自分の寿命より長持ちしそうな物件を選ぶようにしてください。

住むエリアで「家」にかかる費用も大きく変わるので、自分のセカンドライフプランは早めから意識しているほうがいいでしょう。

現役時代は仕事が中心なのでアクセス重視ですが、毎日通勤しないのであれば、スーパーや病院など生活の利便性が重要になってきます。故郷や昔転勤で住んでいた場所、学生時代を過ごした地、旅行で気に入った地など、楽しみながら終の棲家のためのエリア探しをしてみませんか。

試し住みも、賃貸物件なら気軽です。子どもの校区なんて考えなくてよくなった世代ですから、ぜひご自身の「好き」を探してみてください。郊外なら地価も下がるでしょうから、高齢者に快適な平屋を建てやすくなるでしょう。

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