「ギスギスした空気」消し飛ぶ最強の会話サイクル 部下の「主体的」な相談を引き出す上司のあり方
東洋経済オンライン / 2024年4月2日 6時50分
設定型の雑談コミュニケーションを行う場合は、「自己開示」できるテーマにしよう。当然のことながら、リーダーが積極的に自己開示することが大事になる。このとき、仕事の話は2割以下に抑えることが望ましい。ただし、空気が良くない状態でメンバーに「自己開示」を強要することはご法度である。
一進一退を続ける「空気革命」
「メルコサイクル」を回すこと。これまでのコンサルティング実績からすると、スムーズに進行しても、空気が変わるのに早くて半年。普通は1年ぐらいはかかる。1年で空気が変わらないとなると、リーダーに原因がある。リーダーの姿勢が中途半端だと遅々として空気革命は進まない。
「空気」はしばらくの間、一進一退を続ける。いったん良くなっても、また何かのきっかけで悪い状態に戻ったりもする。
そうなったときに、必ず見逃すことなくリーダーはメッセージを発するべきである。「私は何があっても元には戻らせない」というアイメッセージで発するのである。そしてユーメッセージで「ルールを守れ」と働きかけ、相互の雑談コミュニケーションを促す。
空気が良くなり、組織が「本来の組織」としての機能を取り戻すと、おおよそ8割のメンバーは自主的に動きはじめるだろう。
これが組織の力である。
組織の「空気」を良くしていこう。そうすれば、組織に新しくジョインした若者の多くは、少しは大変な労苦があっても乗り越え、目的を果たし、結果的に「働きがい」や「やりがい」を感じるようになる。
メンバーが主体的に動くような「空気」を恒常的に維持することが、現代の組織において不可欠なのだ。
横山 信弘:経営コラムニスト
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