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凄い発想できる人が実践「掛け合わせ」の驚く技術 回数を重ねていくことでセンスが磨かれていく

東洋経済オンライン / 2024年4月2日 16時0分

このプロポジションをもとに、ベッドに寝転がりながら台湾料理を食べることができる「寝転がれる台湾料理店」というアイデアを着想。Sleepy Tofuのマットレスを座席に見立てて、台湾料理を提供するポップアップレストランを開催することにしたのです。

ベッドの上で台湾肉豆腐や台湾カステラを食べて、台湾茶を飲み、お腹がいっぱいになったらゴロンと横になる。ちょっとお行儀悪いかもしれないですが、「別にいいじゃない、みんな本当は家でそうやって過ごしているじゃない」というメッセージを添えながら。この企画は『寝ころび台湾料理店』と銘打ち、日本国内ではブランド初のリアルイベントとして開催されました。

「寝転がれる台湾料理店」というアイデアは一見奇抜に思えるかもしれませんが、インサイト→プロポジション→アイデアと、順を追いながら思考を積み上げることでたどり着いたクリエイティブジャンプです。

では、インサイトとプロポジションを押さえたうえで、実際どのようにすればビジネスに活きるアイデアを生み出しやすいのか、掘り下げていきましょう。

まず、大前提として、優れたアイデアの多くは魔法のようにどこからともなく現れるのではなく、既存のサービスやプロダクトの掛け合わせによって成り立っています。

ペンと消しゴムを掛け合わせたフリクション、ゲームと散歩を掛け合わせたポケモンGO、コンビニとジムを掛け合わせたチョコザップ……など、その例は枚挙にいとまがありません。

課題解決としてのアイデアを考える

クリエイティブジャンプを生み出しているアイデアの多くも〔要素×要素〕の掛け合わせでできていますが、ここで重要なのは、私たちは単に面白いアイデアを考えたいのではなく、「事業に立ちはだかる壁を打破する」課題解決としてのアイデアを考えなくてはならないということです。

それゆえ、2つ(もしくはそれ以上)ある要素をスロットのように自由に組み合わせるのではなく、片方を必ず自身の持っているアセットで固定する必要があります。つまり、クリエイティブジャンプを生み出すアイデアは〔定数×変数〕という方程式で表現できることになります。

ここでいう〔定数〕とは、自身が持っているアセット、つまり取り組んでいる事業(サービスやプロダクト)のこと。私の場合は「ホテル」、Sleepy Tofuの場合は「マットレス」が該当しますね。

それに対して、〔変数〕とは掛け合わせてみるもののことを指します。アイデアは、この〔変数〕に何が放り込まれるかで決まります。

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