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土地が安くて幸福度が高いコスパ良好の地方都市 大都市圏の地価上昇が進む中での穴場はどこ?

東洋経済オンライン / 2024年4月5日 13時0分

可処分所得は53万4798円で全国9位。可処分所得に対する貯蓄純増の割合である平均貯蓄率は36.9%で、全国16位だ。このほか、持ち家率77%(2018年)は全国2位、1住宅当たり延べ面積143.57平方メートルは全国1位だ。

都市環境はどうか。富山市の人口は40万5853人(2月末)。公共交通を軸としたコンパクトシティを標榜してきた。富山駅高架下で富山駅南側の市内電車と北側の富山港線を接続し、LRT(ライトレール)ネットワークの強化を図ったことで街の周遊性が高まり、観光客だけでなく地元住民にも好評だ。

「6系統ある路面電車をうまく活用すれば、地方なのにマイカーがなくても十分暮らしていけます。2020年に南北接続事業が完了して、ますます便利になりました。富山駅から25分ほど乗れば岩瀬浜というかつて北前船で栄えた港町にも行けます。その港町から標高3000メートルの立山連峰を眺める。自然あふれる地方都市の魅力です」(富山在住の60代男性)

幸福度ランキングで全国4位と判定されただけのことはある。そんな幸福度の高い県庁所在地の地価が全国の県庁所在地で9番目に安いのである。

公示平均価格が3万9700円の水戸市(茨城県)の居住環境はどうだろうか。茨城県は、イメージ調査の印象が強い魅力度ランキングでは常に下位に低迷しているが、「全47都道府県幸福度ランキング」では14位と好位置につけている。

水戸市は東京からのアクセスの良さ、港湾への近さもあり工場立地件数が全国2位とずば抜けて高く、雇用創出の源となっている。人財育成面では、子どもの運動能力の高さが全国トップ水準。1位の福井県208.38点に迫る203.78点となっている。教員のICT指導力81.6%も高評価だ。

注目すべきは若者就職者増加率の118%で、これは全国トップ10に入っている。本社機能の流入超過15社もトップ10入り。人口の転入超過率0.02%もプラス材料だ。

ニューヨーク・タイムズ紙が今年訪れたいと市として紹介した山口市は、平均価格が3万7000円。山口県内の住宅地は3年連続で上昇、商業地は31年ぶりの上昇となった。

日本三名塔の1つに数えられる瑠璃光寺の五重塔(国宝)をはじめ、西の京と呼ばれるにふさわしい数多くの寺社仏閣を配置した街のたたずまいは、歴史と趣があり日々の人々の暮らしに溶け込んでいる。京都のような混雑、オーバーツーリズムとは無縁の居心地のいい街並みである。

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