「頭痛を甘く見るな」危ない"警告頭痛"の4大特徴 致死率は40%「くも膜下出血」の前触れとは?
東洋経済オンライン / 2024年4月6日 11時50分
ところが、出血が少量の場合、症状も軽いまま。出血が止まると頭痛も治まってしまう。
「ウォークインくも膜下出血が、まさにこの状態です。ただし、破れた脳動脈瘤は傷がかさぶたで覆われたようなもろい状態なので、体を動かしたり、血圧が上がって血管が刺激されたりした拍子に、再び、出血が起こります。このときは意識を失うような、本格的なくも膜下出血を発症することがほとんどです」(金中医師)
しかも、2回目の出血はほぼ100%の確率で起こるといっても過言ではなく、「初回の出血から2週間以内に起きるとされ、最も多いのは24時間以内です」(金中医師)。
警告頭痛の4つのポイント
くも膜下出血で命を落とさないためにも、警告頭痛を見逃さないことが大事というわけだ。金中医師は警告頭痛の特徴として、以下のポイントを挙げる。
■突然、起こる頭痛(〇時〇分に頭痛が起こった、とはっきり覚えている)
■後頭部や後頸部(首の後ろ)が痛むことが多い
■一般的な頭痛とは違う、強く、持続する痛み(頭痛持ちの人は「いつもと違う頭痛」と表現する)
■市販の痛み止めや処方されている頭痛薬(鎮痛薬)が効かない
これらの兆候があったら、躊躇せずに脳神経外科を受診し、必ず画像検査を受けたほうがいいという。
画像検査については、ウォークインくも膜下出血は出血が少量のため、CT画像では異常をとらえにくい。血液は徐々に体に吸収されていくので、時間が経つほど検出が難しくなるともいわれる。
「可能であれば、より詳細に脳の画像を撮影できるMRI(磁気共鳴画像診断)を受けましょう。MRIでは出血の痕なども確認できます。脳神経外科であればMRIがあるはずなので、そうした病院やクリニックに行くか、かかりつけ医から検査のできる医療機関を紹介してもらってください」(金中医師)
ふつうの脳神経外科医であればくも膜下出血が疑われたら、画像検査を勧める。もちろん、患者から「画像検査を受ける必要はないのでしょうか?」と聞いてもかまわないそうだ。
画像検査は「絶対に」先延ばししない
また金中医師は、「医師から『今すぐ脳の画像検査を受けたほうがいい』と言われたら、検査を受けること。『今日は忙しいからあとで』などと、先延ばしにしないでください」と、自戒を込めて忠告する。
「実は、開業当初、『1週間前にいつもと違う頭痛』を訴えた40代の男性患者さんに画像検査を勧めたのですが、『仕事が忙しいから検査はできない』とおっしゃるので、その日は薬を出して、お帰ししてしまったんです。翌日、警察から連絡があり、その患者さんがくも膜下出血のため亡くなったことを知りました」
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