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岸田首相、裏金議員に「甘すぎる処分」で墓穴掘る 際立つ「ご都合主義」で"内ゲバ"、政権危機拡大

東洋経済オンライン / 2024年4月6日 8時30分

一方、「離党勧告」処分に「全く納得がいかない」と強く反発していた塩谷氏は5日午後、国会内で記者会見し、党規律規約に基づき、岸田総裁(首相)への再審査請求を検討していることを明らかにした。実際に請求すれば、党総務会が扱いを議論し、「相当の理由」があると認められれば党紀委が再審査することになる。

岸田首相は処分を決めた4日も、官邸に多数の外務省幹部を集め、9日からの国賓としての訪米の事前準備を進める一方、アメリカ公共放送のインタビューに応じるなど「問題を引きずらないいつもの岸田流」(側近)で政権運営への自信をにじませている。

これに対し、野党側は「もはや岸田首相は“死に体”」(立憲民主幹部)として、4月下旬にも設置される「政治改革特別委」を主舞台に、関係議員や森氏の証人喚問などを要求することで岸田首相を追い詰める方針だ。現状では自民党が「全会一致」を盾に拒否する構えとされるが、その対応自体が野党だけでなく国民の強い自民不信につながることは確実で、今後も政権危機の拡大が岸田首相を追い詰める展開となる可能性が大きい。

泉 宏:政治ジャーナリスト

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