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福岡発「"学生アイドル"による地方創生」驚く挑戦 元TVプロデューサー教授が仕掛ける"大胆施策"

東洋経済オンライン / 2024年4月7日 14時0分

けれど、この学科にはアイドル活動があります。みんなの辛さやくやしさがわかる彼女たちこそ、パンデミックの世界に光を届けられるのではないか。

世の中に元気や笑顔、癒やしを届ける力、それが「アイドル力」です。

私は『コロナに負けない!プロジェクト』として、「アイドル力」で世の中に笑顔を届けていく活動を企画し、動き始めました。

人と人とが直接会えないという状況の中、「はなれていても、そばにいる」をテーマにオリジナル楽曲『miso soup』を制作し、ひとりずつ個別に撮影して編集で合成するという形でミュージックビデオを制作、SNSで発信しました。

学科に伝わるアイドル活動を再編成し、学生アイドルユニット「西短MP学科さくら組」を結成、活動の発展とともに福岡の公共団体とのコラボなども増え、地方創生に貢献しています。

芸能の街・福岡からエンタメを発信する

東京のテレビ局時代、やはり私の視線は東京を向いていたと言わざるを得ません。

「エンタメの中心は東京。東京から発信してこそ、全国に波及していく」と思っていましたが、福岡でプロデュースしていて、「東京でなければ」という意識はどんどん薄れていきました。

今はYouTubeをはじめとしたSNSで、発信できる手段がたくさんある。それがまず、地方でもエンタメをプロデュースできる理由の第一です。

福岡は、もともと大勢の芸能界のスターを生み出してきた街。

古くから海外文化の玄関口となっていた土地であることや、お祭りが多くてお祭り好きの気質があることなど、芸能人を輩出する環境があったからではないかと、私は考えています。

そういう場所だからこそ、芸能文化は生まれ、磨かれている。つまり、魅力的な芸能人がたくさん生まれ、魅力的なアイドルも生まれる土地であって、プロデュースもやりがいがあると思えるのです。

では、福岡が特別なのでしょうか? 芸能人を多く輩出するような福岡だからこそ、エンタメの発信もできるのか? 他の地方では難しいのか……? 

違うと思います。確かに福岡は、芸能を育む街として恵まれた特質をいくつか持っていました。それがあったからこそ、今、福岡らしいエンタメの発信もできるわけです。

しかし、他の地方も福岡をモデルケースにできないわけはありません。

地方が特性を認識して追求していくことで、芸能と結びつく何かは見つけられると思っています。

福岡にとっては、それが「海外文化の玄関口」や「お祭り好き」だっただけで、どんな土地にも特色はあります。

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