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Temu運営の中国EC大手「拼多多」、止まらぬ快進撃 2023年の売上高9割増、アリババや京東を圧倒

東洋経済オンライン / 2024年4月10日 17時0分

拼多多は2023年の業績を通じて、ライバルのアリババや京東を圧倒する勢いを見せつけた(写真は拼多多のウェブサイトより)

低価格販売が強みの中国の電子商取引(EC)大手、拼多多(ピンドゥオドゥオ)の快進撃が止まらない。同社が3月20日に発表した2023年10~12月期の決算によれば、同四半期の売上高は888億8100万元(約1兆8558億円)と前年同期の2.2倍以上に急増した。

【写真】拼多多が運営する越境EC「Temu」のアメリカ向けウェブサイト

拼多多のライバルの業績と比較すると、同社の突出ぶりがさらに鮮明になる。中国のEC最大手、阿里巴巴集団(アリババ)の国内EC部門である淘宝天猫(タオバオ・Tモール)コマース・グループは、2023年10~12月期の売上高の伸び率がわずか2%、同じくEC大手の京東集団(JDドットコム)は同3.4%にとどまった。

売上高だけでなく、利益も急増している。2023年10~12月期の拼多多の純利益は、ストックオプションや投資損益などを控除・調整した非アメリカ会計基準(非GAAP)ベースで254億7700万元(約5319億円)と、前年同期から倍増した。

四半期毎に成長率アップ

2023年の四半期決算を振り返ると、拼多多の売上高は年間を通じて成長が加速し続けたことがわかる。四半期売上高の前年同期比の伸び率は1~3月期が58%、4~6月期が66%、7~9月期が94%、10~12月期が123%だった。

その結果、同社が10~12月期決算と同時に発表した2023年の通期決算では、年間売上高は前年比90%増の2476億3900万元(約5兆1705億円)に達した。非GAAPベースの年間純利益は同72%増の678億9900万元(約1兆4177億円)に上り、目を見張る増収増益を成し遂げた。

「2023年の売上拡大を支えたのは、わが社の効果的なセールスプロモーションと、中国の個人消費の全体的な回復だ。中国の個人消費は『深さ』と『広さ』と『強靱さ』を兼ね備えている。われわれは中国の個人消費の先行きに自信を持っている」

拼多多の共同CEO(最高経営責任者)を務める趙佳臻(ちょうかしん)氏は、決算説明会でそうコメントした。

ライバルのアリババや京東の業績が伸び悩むなか、拼多多はなぜ圧倒的なパフォーマンスを達成できたのか。

「近年、中国の消費者の間では『消費のアップグレード』に対する欲求が高まっている。それは、より多くのものを買うことでも、(我慢して)節約することでもない。より経済的かつ便利な消費方法を(賢く)選ぶことで、生活のクオリティを高めることだ」

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