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トライトン「パジェロの代役」としての素質 乗り心地も良好「新たなSUVの選択」になるか

東洋経済オンライン / 2024年4月11日 12時20分

私が最後のパジェロをドライブしたのは2019年。そのときの記憶をたどると、オフロード性能はともかく、オンロードではラフなところがあり、「このまま改良しないなら生産終了もやむなし」という印象だった。

それに対して、トライトンは乗用車としてみても、まったく問題ない。道なき道で活躍するオフロード4WDトラックというイメージでのぞむと、拍子抜けするぐらい、(ほぼ)全方位的に完成度が高い。

試乗場所のひとつは、山梨・富士ヶ嶺(ふじがね)オフロードという、4WD車の悪路走破性を“楽しむ”ためのコース。岩場あり、砂利あり、かつ急勾配の登り下りと急なターンが連続して現れるような道を走った。

トライトンは「Power For Adventure」を商品コンセプトに掲げていて、クロスカントリー4WDとしての機能が追求されており、先述のとおり「グラベル」「スノー」「マッド」「サンド」「ロック」を含め、7つのドライブモードをもつ。

まず「ロック」にしてみると、おもしろいように斜面を駆け上がっていく。縦揺れがまったくないのにも感心。アンチロールバーがつく前のレンジローバー(1990年ごろ)のすばらしい悪路での乗り心地を思い出した。脚がよく伸びている証拠だ。

トライトンには、曲がりにくいカーブや滑りやすい路面において車体の動き(ヨー)を感知して駆動力を制御する「AYC(アクティブヨーコントロール)」が採用されている。

かつての「ランサーエボリューション」の技術を応用したのだそう。これは「感知しにくいですが、けっこう低い速度でも作動しています」と三菱自で4WD車の開発をになうドライバーが教えてくれた。

万能な「スーパーセレクト4WD-Ⅱ」

さらに「スーパーセレクト4WD-Ⅱ」という、駆動方式切り替え式の4WDシステムも搭載。負荷の少ない路面用「2H」から、2輪が浮く悪路でもぐいぐい進んでしまうローギア直結、かつセンターデフをロックする「4LLc」まで4つのモードがある。

ハイギアードのデフロックモード「4HLc」でも、けっこういける。センターデフをロックすることで車輪の空転を防ぐため、2.4リッターディーゼルターボエンジンによる470Nmもの太いトルクとの相乗効果で、「ここ登れるかな……」と不安になるような急勾配の岩場だろうと、まったく問題なくこなす。ドライブモードのトルクコントロールの恩恵もあるだろう。

「スーパーセレクト4WD-Ⅱ」におけるもうひとつの見どころは、「4Hモードにある」と三菱自。市街地の小さな四つ角などでハンドルをめいっぱい回して曲がろうとするとブレーキがかかったようになる、4WD車によくあるタイトコーナーブレーキング現象の発生を、トルク感応式センターデフによって防ぐのだ。

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