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減り続ける「みどりの窓口」混雑は解消されるのか ネット販売増強や券売機の機能拡充で変わる?

東洋経済オンライン / 2024年4月13日 6時30分

JRの駅に設置されている「みどりの窓口」(編集部撮影)

近年、JR各社は「みどりの窓口」の削減を急ピッチで進めている。削減の進み具合が緩やかなのは、切符売り場がみどりの窓口を名乗っていないJR東海くらいだ。

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そんな中、各地のみどりの窓口に長蛇の列ができていることがSNS上などで話題になっている。場所によっては銀行の窓口で見られるような待機の番号札や、待つ人のためのいすが設置される状況にもなっている。

みどりの窓口はいつ頃から減り始め、今後どうなっていくのだろうか。そして、JRは現状についてどう考えているのだろうか。

「40分待ち」の札も

実際にどの程度混雑しているのか、都内の駅で確認してみた。3月19日火曜日の日中、新宿駅南口のみどりの窓口には列ができており、2人の係員が指定席券売機に利用者を誘導していた。池袋駅では数十人にも及ぶ長い行列が見られた。さらに、上野駅では列の途中に「40分待ち」の札が掲げられ、その札より後ろにも並ぶ人がいるという状況だった。

一方、東京駅ではみどりの窓口は丸の内地下や八重洲北口にある程度で、あとは指定席券売機に置き換えられている。改札内にもみどりの窓口があるが、こちらは誰も並んでいなかった。

週末はどうか。3月23日土曜日、立川駅や八王子駅ではすいていたが、国分寺駅や吉祥寺駅では並んでいる人がおり、都心に近づくにつれて混雑が増すようだ。新宿駅では嫌になるほどの長い列ができていた。

みどりの窓口の削減はいつ頃から行われたのか。先行したのはJR西日本だ。

JR西日本は2019年2月、京阪神地区のみどりの窓口設置駅数を180駅から2030年度ごろに30駅程度まで減らし、代わりにオペレーター対話型の「みどりの券売機プラス」を50駅から100駅程度に増やすと発表した。

さらに2020年12月には、同社のエリア全体で同年度初頭に約340駅にあったみどりの窓口を、2022年度末に180駅、2030年度末に約100駅まで減らすと発表した。一方でみどりの券売機プラスについては2020年度初頭の約100駅から2022年度末には約180駅に増設し、2030年度末には約200駅まで増やすとしている。

その後、JR九州も2021年12月、48駅の切符販売窓口を2022年3月に廃止すると発表した。

背景にあるのは少子高齢化による人材確保難などの経営環境の変化である。そんな中で、利用者自身でできることはやってもらい、駅係員は乗客のサポートや案内といった「人により行うことが効果的な業務」に注力できるようにするというのがJR西日本の考え方だ。他社も同様の流れといえる。

チケットレス強化で設置駅削減

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