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ゴルフ界のジェンダーギャップは埋められるか 女性ゴルファーの半数近くが「理不尽」を経験

東洋経済オンライン / 2024年4月14日 9時0分

スループレーは昼食休憩なしで一気に1ラウンドすること、2バッグスというのは1組2人で回ることをいう。

興味深かったのは、「女性として」という視点でのコメントだ。

「プレーについて女性だからと手を差し伸べられるのを、女性は決して望んでいない」「(男性は)上から目線で接するのを自覚してやめてほしい」など、「女性ゴルファーとしてではなく、同じゴルファーとして考えてほしい」という声が強いのだ。

また「女性が入会できない名門クラブもある」「いまだに男性中心の社交場と考えている点が今の流れに逆行している」といった指摘もあった。

一方で「女性自身も女性だからと甘えることなくゴルフをスポーツとして真剣に取り組んでほしい」という声もあり、真の意味でのジェンダーフリーが問われている。

もともとゴルフが日本に入ってきたとされる19世紀末は明治時代。男性社会で、ゴルフも男性のスポーツとしての時間が長かった。

そのため、歴史のあるゴルフ場では、クラブハウスは男性仕様で、女性用のトイレやロッカー、風呂などは後から付け足した感があるのは否めない。レディスティーの設置場所も、もともとなかったものをホール内にこしらえたので、無理やり作っているところもある。

ゴルフ場やゴルフ用品などハード面の改善については、やろうと思えばできる。その際は女性の視点をぜひ取り入れたい。一方で教え魔や、上から目線の失礼な物言いなどソフト面の改善は、男性側の意識改革に課題解決のポイントがある。

女性の意見に合わせなければいけないということではないが、男性は不自由に感じていないことでも、女性には不自由に感じている部分があるのを、ゴルフ業界としても感じ取らないといけない。

「ゴルフ人口は男性が多いので女性のことはあまり考えていないのがよくわかる」というコメントもあったが、そう言われないよう、せっかく集まった声を生かしたい。

「レディスティー」呼称廃止の改善策

本記事の執筆中、さっそく新しい試みの情報がきた。全国148コースを運営するパシフィックゴルフマネージメント(PGM)が4月1日からティーマーク(ティーイングエリア)の呼称をカラーネーミングに統一することになった。

一番距離が長いブラックから、一番短いピンクまで6段階のティーイングエリアを色で言い分ける。

そのため、これからは「レディスティー」とは呼ばずに「“レッドティー”からやります」とか、「“ホワイト”から行きます」など、男性・女性を問わず、自分の飛距離に合わせて選べる。

これにより、レディスティーの名称で不快な思いをした方にとっては解決策の1つとなりそうだ。

今回のように「現場の声」をもとにした取り組みが広がって、女性はもとより若いゴルファーやこれから入ってくるゴルファーへのアピールになるといいのだが。

赤坂 厚:スポーツライター

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