入社してすぐ「モチベーション落とす」新人のナゼ 「褒める」ことよりも100倍大事な「存在承認」
東洋経済オンライン / 2024年4月16日 6時50分
これを読んでいるあなたも、モチベーションを上げたいだろうか? もっと熱意をもって仕事がしたいだろうか? そのように聞かれたら「Yes」かもしれない。だが、別に上がらなくてもいいと思う人も多いはずだ。熱意がそれほど高くなくても、仕事ぐらいはできるからだ。
実のところ若者が望んでいることは、「モチベーション向上」ではない。
「モチベーションを下げたくない」
なのだ。そして、ほとんどの人がわかっていないことは、
・モチベーションを上げるやり方
・モチベーションを下げないやり方
が違う、ということだ。
これは昨今のトレンドでもある。いかに成功するか、ではなく、いかに失敗しないかを多くの人は気にしている。成功するやり方はいろいろな環境要因によって左右されるが、失敗しない方法は、ほとんど決まっている。松浦静山の名言にもある。
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」
だ。同じように、モチベーションの上げ方なんて個人差がありすぎるし、不確実性が高い。ところがモチベーションを下げない方法というのは、ほぼ個人差がなく、再現性が高いのだ。
したがって上司は、
「最近の若い子のモチベーションを上げるには、どうしたらいいのか?」
に頭を悩ませるべきではない。最近の若い子でなくても、人それぞれだからだ。
そこで役立つ理論が、「ハーズバーグの二要因理論」だ。このクラシカルな理論、フレームワークは、上司と部下との関係のみならず、夫婦や子どもとの関係を良好にするうえでも、とても役立つ。ぜひ覚えてほしい。
ハーズバーグの二要因理論を活用しよう!
それでは、ハーズバーグの二要因理論を軽く解説する。二要因理論の「衛生要因・動機付け要因」の意味は、以下のとおり。
・衛生要因:満たされても満足しないが、満たされないと不満を覚える
(例:会社の方針と管理、上司との人間関係、労働条件、個人の生活……など)
・動機付け要因:満たされると満足するが、満たされなくても不満ではない
(例:達成、承認、仕事そのもの、責任、昇進、成長……など)
重要なのは、断然「衛生要因」だ。わかりやすい例を書こう。
どんなに好きな仕事に就いたとしても、会社の方針がおかしかったり、上司との関係がギクシャクしていたり、個人の生活を脅かすほど労働条件が悪かったりすると、ほとんどの人は不満を抱く。そんな状況で、たまに
「君はすごいねえ。頑張ってるよ」
と褒められても、満足するのは一瞬だけ。モチベーションが上がったり、やる気になったりするのは、そのときだけで長続きしない。
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