「脳が衰える人」が食事中"無意識"にしていること 「休んでもとれない疲れ」を超回復する簡単方法
東洋経済オンライン / 2024年4月18日 11時0分
このように「〇〇をしながら、〇〇をする」状態が当たり前になっています。
日常生活のなかでもマルチタスク化は進んでいます。
スマホ見ながら食事。
通勤しながら勉強、音楽を聴きながら読書。
誰に命じられたわけでもないのに、効率を重視する傾向も相まって私たちは「○○しながら○○」を続け、脳に疲れをため込んでいます。
その結果、何が起きたか。
私たちの生活から「一つのことに意識を集中する」時間が消えました。
私たちは、いつも何かをしながら別のことを考えていて、「心ここにあらず」の状態で過ごしています。
「心ここにあらず」が疲れる原因
脳科学は、この「心ここにあらず」を「マインドワンダリング」と表現します。
私たちの心(マインド)は常にさまよっている(ワンダリング)。
現代を生きている限り、マインドワンダリングから逃れるのは至難の業です。
脳が疲れている直接の原因が、これです。
というのも、脳科学の研究によると、マインドワンダリング中の脳はエネルギー消費が激しいことがわかっているのです。
それは、脳にある神経回路 「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」 によるものです。
デフォルト・モード・ネットワークとは、解決方法が定まっていない問題についてあれこれと考えをめぐらせるときに活性化する神経回路のこと。
なお、マインドフルネスと密接な関係にあるとされる脳内ネットワークが、さらに2つあることがわかっています。
目標実現のために計画を立てたり、ゴールに向かって集中的に作業したりするときに活性化する「セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク(CEN)」と、DMNとCENを切り替える働きを持つ「セイリエンス・ネットワーク(SN)」です。
DMNが消費するエネルギーは、脳全体の消費エネルギーのなんと6割以上におよぶとされています。
さらに、現代人は起きている時間の50%近くをマインドワンダリングの状態で過ごしているという報告もあります。
これでは、私たちの脳がエネルギー切れを起こすのも当然です。
では、どうしたら脳の疲れがとれるのでしょう。
身体の疲れをとる方法なら、マッサージやエステ、お風呂と、たくさんあります。
若い人なら、一晩眠るだけで身体の疲れはとれてしまうでしょう。
ところが、脳の疲れは「一晩眠れば治る」というわけにはいきません。
意識してケアしないと、脳の疲れは蓄積し続けます。
一番簡単な方法は、歩きながらマインドフルネスを実践することです。
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