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「毎日同じことの繰り返し」から部下を救うには 仕事に区切りをつけるための「正しい労い方」

東洋経済オンライン / 2024年4月19日 9時0分

相手の言動を尊重し、仕事に区切りをつけるための労い方とはどのようなものでしょうか (写真:Kana Design Image/PIXTA)

昨日やっていた仕事の終わりも見えず、今日も同じ仕事をただ続けていただけという感覚を持ったことのある人はいないだろうか。

過去に決めたことをやり続けるだけの「続行」モードに入ってしまった人を救い出すためには、「労う」ことが大切だと、米海軍の原子力潜水艦「サンタフェ」の艦長を務めたマルケ氏は述べる。

では具体的にどう労えばいいのだろうか。マルケ氏がまとめた、リーダーの言い方についての指南書『最後は言い方』から紹介しよう。

なぜ「労い」が大事なのか

私たちの仕事には、意思決定(青ワーク)と実行(赤ワーク)の2つがある。

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同じ作業をいつまでも続けるということは、状況の変化にかかわらず、過去の意思決定に従い続けるということだ。そうなったら、仕事に「区切りをつける」必要がある。

区切りとは、実行(赤ワーク)から脱して、意思決定(青ワーク)に向かう瞬間を指す。区切りをつけることは、過去の意思決定から頭を切り替える役割を担っているのだ。

そこで重要になるのが、「労う」ことだ。労いがあることで、これまでの活動が終わった、つまり区切りをつけてよいという実感が生まれ、次の段階へ進めるようになる。

また、意思決定(青ワーク)においても、労いは重要だ。

いかに作業を中断させずに生産活動を続けるかが重要視された産業革命期とは異なり、今日の職場では、考えること、新しいものを生み出すこと、イノベーションを起こすこと、決断を下すことが非常に重視されている。

しかし、意思決定(青ワーク)の際に、十分なアイデアや意見を生み出したかどうか、持てる知識を惜しみなく共有したかどうかは、生産作業の結果がわかりやすい赤ワークと異なり、本人以外にはわからない。

最善を尽くしたフリをするのは簡単で、リーダーにはそれを見破る術がない。だからこそ、全力を尽くしてほしいなら、望ましい言動をとったことへの報酬が必要だ。

この報酬が「労い」というわけだ。

外からではなく、一体となって労おう

では、労う際には、どんな言い方をすればいいだろうか。

あるチームのメンバーが、やり遂げたことを上司に見せて、「素晴らしい!」と言われたとしよう。

だがすぐに、こういう言葉が続く。「ところで、ここをこう変えたいと思うんだけど……」

こんなせりふを聞いたことはもちろん、自ら口にしたことがある人は多いのではないか。この種の典型的な労いにはいくつか問題がある。

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