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「基本的にテレビ出ない」令和ロマンの発言の意図 コロナ禍経て育まれた、若手芸人の新しい基軸

東洋経済オンライン / 2024年4月19日 12時30分

松竹芸能から独立し、「ザ・森東」を立ち上げた、さらば青春の光・森田哲矢はさまざまなメディアで「(MCクラスでない限り)テレビはギャラが安い」「稼ぐというより、宣伝の役割が大きい」と語っている。この現状を知れば、テレビの世界でトップを目指そうと考える若手が減少するのは自然なことだ。

テレビよりも自由度が高く、稼げるところへ

コロナ禍によってYouTube動画やライブ配信が盛況し、「テレビよりも自由度が高く、より稼げる」と活動方針をシフトした若手は数多い。

また有観客でのライブが一定期間中止となり、劇場を中心とする活動にリスクが生じることも露呈した。テレビ、SNS、インターネットラジオ、劇場など、あらゆるプラットフォームでファンとつながれる場所を確保しておくことの重要性を痛感した世代でもあるだろう。

逆に言えば、そんな状況こそ現在の若手を象徴している。だからこそ、くるまは時流を感じさせないテレビ番組の出演を控え、新たな流れを生み出そうと模索しているのではないか。

2024年3月16日に公開されたYouTubeチャンネル『NON STYLE石田明のよい〜んチャンネル』の動画「【野望】令和ロマンのこれからを熱く語る!/髙比良くるま(令和ロマン)、石田明(NON STYLE)【髙比良くるま#4】」の中で、くるまはこう語っている。

「YouTube的な人たちインフルエンサーとか、(筆者注:上の世代が)敬遠してる人たちに対して同じ感性で取り組んで、お笑い的な文脈でも昇華するし、インフルエンサー的な文脈でも自分たちを昇華させるっていうことが俺たちの仕事だと思ってるし。そのうえでここ1個文脈を作って何かに持ってったりとか。テレビに持ってってもいいと思うんですよ、何かここが固まったら」

こうした若手が出てきた裏には、世代だけでなく東西の土壌の違いも関係しているように感じてならない。

まず関西には、つい最近までお笑いサークルが横のつながりを持ち、交流を深める大学お笑いの土壌がなかった。芸能事務所のオーディションを受けるかお笑い養成所に入る、主流はこの2つだ。

例えば大阪吉本の若手は、まず「よしもと漫才劇場」のメンバー入りを目指して切磋琢磨する。ようやく所属メンバーとなり、プロとして認められてからも壁は少なくない。ピン芸人やコント師は、関西ではウケにくいと言われる。とくに地方からきた観光客は、漫才を観ようと劇場へと足を運ぶからだ。

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