1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

「基本的にテレビ出ない」令和ロマンの発言の意図 コロナ禍経て育まれた、若手芸人の新しい基軸

東洋経済オンライン / 2024年4月19日 12時30分

これは、2020年2月に放送された『アメトーーク!』(テレビ朝日系)で“中堅に差し掛かった芸人たちが第7世代の波に乗れず苦悩している”というエピソードを語る企画「僕らビミョーな6.5世代」とよく似た構図であることに気付く。

ただ、大きく違ったのは、4月12日に放送された『しくじり先生』の【完結編】で鬼越トマホーク・坂井が「俺は慶応大学入っておばあちゃんを喜ばせたかった」と前言撤回し、今後は「大学お笑いと高卒お笑いの融和」が大事だと着地させていた点だ。

実を言うと、「第7世代」ブームの後期に筆者は6.5世代にあたる芸人から「正直、仕事が被らないから文句はない」「むしろ、仕事が増えてありがたい」と聞いたことがある。

もちろん、本気で下の世代に不満を持つ芸人もいただろうが、かなり少ない印象だ。あくまでも対立構造は、バラエティーを盛り上げるための演出だったのだろう。それから数年後、近い企画でリアルな方向に舵を切っていたことが新鮮だった。

テレビは、良くも悪くも旬な出来事をまる飲みする。結果的に霜降り明星は、幅広い世代の芸人、別ジャンルのアイドルやミュージシャンなどとも共演し、YouTuberとしても人気を獲得した。

令和ロマン・くるまはもう少し絞った範囲を想定しているようだが、それが「第7世代」のように半熟なままバラエティーで消費されることも考えられるし、キャッチーなフレーズがない分、イメージに近い形で実を結び新たな文脈を生む可能性もある。

M-1王者が無理して体調崩す場合も

他方、例年のM-1王者が無理を押して仕事に臨み、体調を崩したという話をたびたび耳にしたものだ。働き方改革が進む中、芸人とはいえそんなスタンスは今の時代に合わない気もする。

その意味でも令和ロマンが新たな機軸を作り、次世代のトップランナーとなるのか。今後の彼らの動向にも注目していきたい。

鈴木 旭:ライター/お笑い研究家

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください