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無添加、オーガニックにこだわると健康害する訳 「ジャンクなものも食べてもいい」と自然食品店の店長

東洋経済オンライン / 2024年4月20日 16時0分

添加物にしろ農薬にしろ、1つひとつの成分は問題がないとして、では数種類を重ねて摂取し続けても安全なのか? そこにきちんとした結論は出ていないのが現状です。実際、国内外で食品添加物が、がんや⽣活習慣病の要因の1つだろうと考える専門家や研究者も少なくありません。

塩分、糖分、油分の過剰摂取や味覚障害

また、近年指摘されているのが食品添加物によって塩分や糖分、油分を過剰に摂取してしまう可能性です。たとえば市販されている缶コーヒーには、角砂糖6個分の砂糖が使われているものがあります。ふつうに飲むには甘すぎますが、味や風味が添加物で調整されることで、甘さを感じづらくなるんですね。同じことは塩分や油分などでも言えます。

関連した話で、食品添加物は味覚障害の要因になっているという話もあります。どういうことかというと、ふだん私たちは味を舌の表面にある「味蕾」という小さな器官でキャッチしています。

味蕾がキャッチした甘味、酸味、苦味などは、神経を介して脳の味覚中枢へと伝わって、「甘い」「しょっぱい」といった味を感じるのです。しかしこの味蕾は、亜鉛不足によって代謝が落ちると言われています。つまり、亜鉛不足になると味がわからなくなりやすいのです。

食品添加物の中には、リン酸塩、ポリリン酸、フィチン酸など、亜鉛の吸収を妨げるものがあります。それらがよく使われるインスタント食品やファストフードに偏った食生活は亜鉛不足を招き、味覚障害を起こす可能性があります。

特に味覚が育つ前の子どもが加⼯食品ばかり食べていると、いつの間にか味覚音痴になり、それが原因で偏った食事をしてしまうことも危険視されています。

最終的には自分の身体が求めるほうを選ぶ

私は個⼈的に、味には「脳」が喜ぶおいしさと、「身体」が喜ぶおいしさがあると考えています。脳が喜ぶおいしさとは、たとえば、疲れて甘いものを欲したときのチョコレートやケーキを食べたときのおいしさ、ストレスが溜まったときのビールのおいしさです。舌や脳が満足する、刺激的で中毒性のあるおいしさですね。

一方で、「身体が喜ぶおいしさ」とは、朝に飲む味噌汁やぬか漬け、旬の野菜でつくったおひたし、消化が悪いときに食べるおかゆなど、「身体にしみわたるなぁ」という感覚のおいしさです。刺激はなく地味だけれど、ほっこりするようなおいしさです。

大事なのはどちらが良い・悪いではなく、今身体がどちらを求めているかだと思います。たとえばストレスがたまっているときには、ついジャンキーなものを食べたくなりますよね。そのとき何を食べたくなるかは、自分自身の状態のバロメーターでもあります。

要するに食品選びでは、「世間でどう言われているか」といったことではなく、自分自身がどう感じるか、何を身体に入れたいかという感覚が一番大事なのではと思うのです。

あるとむ:自然食品店長

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