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BEV販売に急ブレーキ!新たな局面を迎えた中国 存在感増すスマートカーとファーウェイ系NEV

東洋経済オンライン / 2024年4月20日 7時20分

またBYDは、今年1月に新しいアーキテクチャー「璇璣(XuanJi)」を披露し、車両制御やスマートコックピットなど、それぞれの機能を人工知能(AI)や高性能なコンピュータ―で統合し、高度な運転支援を実現しようとしている。

2024年4月現在、BYDの研究開発者は10万人を超え、そのうち4000人超の専業エンジニアが、スマート化分野の開発に参画。先行するテスラや中国新興勢を追いかけている。

増える「ファーウェイ系」BEV

スマートフォン大手のシャオミ(小米科技)は、3月28日に同社初となるBEV「SU7」を発売し、初日で約9万台もの受注を得た。同社の独自OSである「Hyper OS」が搭載され、シャオミ製スマートフォンなどと相互に接続でき、5月から10都市でNOAの運用を開始する。

CATLとBYD製電池、ヨーロッパの大手サプライヤーの足まわり部品を採用し、インストルメントパネル中央には大型ディスプレイを搭載する一方で、物理スイッチも残した。

このような作りは、シャオミ製スマホユーザーをターゲットにすると同時に、新たにファーストカーを検討する層の取り込みも目論んだものだ。

「クルマを作らない」方針を強調してきたファーウェイは、新たにBEVプラットフォームを開発した。

車載カメラとスマートフォンが連動する機能を備える「HiCar」システム、モーターや電池制御ユニットなどを一体化した基幹部品「Drive ONE」、独自OS「鴻蒙(ハーモニー)」など、各種技術を集約するBEVプラットフォーム「華為智選(ファーウェイ・スマートセレクション)」だ。

この新たなプラットフォームを「問界(セレス生産)」「智界(奇瑞汽車生産)」「傲界(JAC生産)」「享界(北京汽車生産)」などに供給し、自動車メーカーと共同開発車事業を加速している。

中でも問界の販売台数は2024年1~3月に8.2万台を記録しており、中国新エネルギー車(NEV)メーカーの第6位に躍進した。

BEVシフトにともなうアーキテクチャーが変化するなか、コネクテッドカーとスマートデバイスおよびアプリとの相性が良いため、各社が違うコンセプトでルールチェンジされた新たな口火を切った形だ。今後は、ファーウェイ系NEVが大幅に増加すると予測される。

中国市場への対応力がグローバルでの競争力になる

最後に日系メーカーについても、触れておこう。2024年1~3月の日系自動車大手3社の中国販売台数は、ホンダが前年同期比6.1%減の20.6万台、トヨタが1.5%減の37.4万台、日産が3.3%増の16.7万台だった。

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