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ハーレーダビッドソンが愛される所以と進化の姿 最新の2024年モデル3台を試乗して感じたこと

東洋経済オンライン / 2024年4月21日 12時10分

エンジン出力についても不満をまったく感じず、伝統のVツインエンジンの鼓動を楽しみながら、ストリートで存分にその性能を楽しめるだろう。ハーレーダビッドソンは、最新のエンジニアリングで伝統を守りつつ、ほかのどのブランドの模造でもないオリジナルの製品を顧客に提供し続けている。そんなラインナップの中でも、今回試乗した「ストリートボブ114」は、スタンダードで乗るもよし、カスタムベースとしてのプラットフォームとして追求するもよし、オーナーが自由に楽しめるモデルと言えそうだ。

圧倒的な存在感を放つ「ROAD GLIDETM

そして、今回もっとも注目すべき1台が「ROAD GLIDETM(ロードグライド)」だろう。グランドアメリカンツーリングと称された大型フェアリングを装着したシリーズで、2024モデルのアップデートにおいて、その筆頭に挙げられるのは「インフォテインメント」の充実だ。インナーフェアリングに装着されたモニターは、従来型モデルから大型化された312mmのTFTフルカラーモニターを導入し、ハーレーダビッドソンにとって過去最大級のサイズとなる。

カーユーザーなら馴染のある人も多いApple CarPlayにも対応し、Bluetooth接続を採用したことで煩わしいワイヤリングから開放された。もちろん有線での接続も可能なので、ご安心を。そして何より印象的なのが「シャークノーズフェアリング」と名付けられた大型LEDヘッドランプと一体化した大型カウル。デザインが一新されたウインドシールドにより空力の向上も図られ、複数のエアーベーンの採用で、より快適なライダーズプロパティーを達成。また、フレームにカウル本体がリジットマウントされているので、より明確なエアロダイナミクス効果を生み出している。

液晶メーターには、クラシカルなツインメーターやナビゲーション情報に加え、「ロード」「スポーツ」「カスタム」「レイン」などのライディングモードといったライダーにとって必要な情報が提供される。搭載される伝統のVツインエンジンは、ミルウォーキー117と呼ばれる1923ccの最大排気量のタイプだ。車重380kgは手応え十分で、極低速時やUターンなどには気を使うことも事実だが、足つき性はよいのでコツさえつかめば問題はない。

これだけの車重はむしろ、高速安定性という大きなベネフィットを持ち合わせているといえる。新型カウルの効果は素晴らしく、膝まわりの調整式ベントもライダープロテクションに効果的で、夏場や冬場にはカウルから送り込まれるエアーボリュームの調整も可能。そして、そのカウルが生み出す高速安定性と、車重が持つ安定感によって生み出される走行フィーリングは、まさにアメリカンツーリングモデルの極みと言えるだろう。

伝統と先進が融合したブランド

今回、ハーレーダビッドソンの2024年モデル3台に試乗して、どのモデルも“ハーレーらしさ”を残しつつ、ユーザーの要望を取り入れた最先端の技術が盛り込まれていることが好印象だった。変わらない姿と、ユーザーの要望に応える新機能、それがハーレーダビッドソンというブランドを「キング・オブ・モーターサイクル」と言わしめるゆえんなのだろう。

宮城 光:モータージャーナリスト

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