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「女子アナいじり」?フジ久々の特番は時代錯誤か 4年ぶり「さんまの推しアナGP」で考えた

東洋経済オンライン / 2024年4月21日 10時40分

筆者自身、その2013年から現在まで50人を超えるアナウンサーと撮影現場、楽屋、前室、メイクルームなどで話してきましたが、男女を問わずほぼ全員が謙虚で浮ついたところはありません。少なくとも「タレント気取り」のような振る舞いは見たことがないですし、スタッフの制作意図を忠実にこなそうとする職人タイプが多いと感じています。

これはフジテレビで言えば西山喜久恵アナのような、女子アナブーム時代に入社しても自分を見失わず、勘違いすることなく職務を全うし続けている先輩がいることも大きいのではないでしょうか。

ただ、アナウンサーの多くはタレント以上に番組でその姿を見かける機会が多いうえに、SNSの発信も行い、局や番組のYouTubeチャンネルにも出演するなどのインフルエンサーでもあります。

「会社員インフルエンサー」の時代

前述したようにアナウンサーは「会社員のクセに勘違いもはなはだしい」などと批判されがちですが、今や大小を問わず多くの企業が“会社員インフルエンサー”を抱え、商品だけでなく社員たちも表に出る時代。社員ならではの情報を発信できる彼らは、テレビ局のアナウンサーよりも商品を積極的にPRしていますし、同時に自らの個性も出して反響を得ようとしています。

今や会社員インフルエンサーは、「企業や商品の認知度を上げる」「販促やブランディングを進める」「人々の共感や信頼を得る」などのメリットがあるスタンダードな営業手法。さらに言えば、SNSやYouTubeなどでは会社員インフルエンサーに限らずアナウンサーよりもタレントのように振る舞っている人が多い中、アナウンサーというだけで以前のイメージをもとに叩こうとするのは無理があります。

そしてもう1つ、ふれておかなければいけないのは、アナウンサー自身の意識が変わったこと。もちろん以前も今も、アナウンサーという職種にこだわり、技術を磨こうとする人は多いのですが、必ずしもそれだけではなくなりました。

長い人生を踏まえ、アナウンサーだけにこだわらず、留学や資格取得、他部署への異動などを含めたキャリア形成を考える人が増えています。せっかくつかみ取った“キー局のアナウンサー”というポストを自ら手放して20代で退社するアナウンサーが珍しくなくなりました。

さらに退社後もフリーアナウンサーだけでなく、タレント、俳優、ジャーナリストを目指す人がいれば、一般企業に就職する人や起業する人もいます。良い意味で「アナウンサーでいること」を絶対視せず、「長いキャリアの一部分」「自分の武器として生かせるスキルや経験」とみなす人が増えてきました。

局の配慮やサポートで良い関係性に

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