打倒アクセンチュア!伊藤忠×ボスコンの新戦略 悲願の戦略コンサルと合弁「ピースがそろった」
東洋経済オンライン / 2024年4月22日 7時40分
総合商社の伊藤忠商事は4月17日、アメリカのコンサルティング大手ボストン コンサルティング グループ(BCG)と合弁会社「I&Bコンサルティング」を立ち上げ、5月から業務を本格スタートする。伊藤忠が過半を出資し、41歳の社長を派遣する。
社員は伊藤忠やBCGだけでなく伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)などパートナー企業からも派遣され、10人程度でスタートする。3~5年かけてコンサル100人、売上高100億円規模を目指す。
「われわれの絵を完成させるためには、どうしても最上流のラストピースを埋める必要があった。そのために世界最強のパートナーと組みたいと思っていたが、それが実現した」と、伊藤忠の堀内真人情報・通信部門長は語る。
「デジタル企業群」を形成する伊藤忠
伊藤忠のデジタル事業は顧客サービスを拡大する過程で、システムインテグレーターのCTCを中心に「デジタル企業群」を形成してきた。
コールセンターなど川下のビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)には40%超出資するベルシステム24ホールディングスがあり、川上のITコンサルティングやデータ分析ではシグマクシス・ホールディングス(約9%出資)、ブレインパッド(約3%出資)といった企業と連携する。
2022年10月には世界最大手の広告代理店、WPP傘下のAKQAと合弁会社「AKQA UKA」を立ち上げ、顧客体験デザインのコンサルも手がけている。
ただ、近年はITシステムの構築にあたって、ビジネス戦略から会社のあり方まで「戦略策定」が不可欠になってきている。日本で急成長を遂げるアクセンチュアは、M&Aで上流のコンサルから最下流のBPOまで内製化し、一気通貫でサービスを提供している。
「彼らは戦略コンサルの最上流から入ってくるので、気づいたときには案件を取られてしまっていた。今後はいままで手が出せなかったお客さんのニーズにも対応できる」と堀内氏は力を込める。
伊藤忠にとって、喉から手が出るほど欲しかった戦略コンサルのパートナーに、世界屈指のコンサルティングファームであるBCGを得た意味は大きい。川上から川下まで提供できるサービスがつながり、新たな受注を獲得できる。
伊藤忠はデジタル事業全体の底上げで、現在400億~500億円規模の同事業の純利益を3~5年で1000億円規模に倍増させることを目指す。
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