日本でも台頭「Qコマース」1時間で商品届く仕組み 在庫の持ち方によって2種類に分けられる
東洋経済オンライン / 2024年4月25日 15時0分
「2024年問題」により、近年、何かと注目を集める「物流」。これまで「物流は『コスト』であり、最小化することに尽きる」と考える人が多かったが、現実はそうではないという。物流が「プロフィット=利益」を生むものだと考える会社は、競争に強いだけでなく、大きく成長するポテンシャルがあるーーそう指摘するイー・ロジット取締役会長兼チーフコンサルタントの角井亮一氏が「戦略物流」という考え方について解説します。
※本稿は、角井亮一氏の新著『顧客をつかむ戦略物流 なぜあの企業が選ばれ、利益を上げているのか?』から一部抜粋・再構成しています。
コロナ禍で一気に身近となったQコマース
コロナ禍での行動制限のもと、身近なサービスとして、新たに注目を集めたのが、ECからの注文後、15分から1時間程度で商品を届ける、「Qコマース(Quick Commerce)」です。
大きく分けて、IT系のスタートアップ企業が自前のEC専用の店舗(ダークストア)により運営するものと、フードデリバリーサービスを提供する企業がスーパーマーケットやドラッグストアとの協業により運営するものとがあります。
コロナ初期には、大都市圏を中心にサービスエリアが展開されていましたが、コロナが落ち着きを見せると、日常の買い物が不便な地域でのサービス提供も増えてきました。
一定額以上を購入すれば配送料が無料になるネットスーパーと違い、基本的には買い物金額のほかに配送料がかかるサービスのため、安定的な利用者の獲得には時間がかかる側面があります。
その一方でアマゾンやヨドバシエクストリームよりも早く、スマートフォンから注文してからさほど時間を待たずに商品が届くというメリットが、デジタルへの感度が高く、タイパ重視の若年層に響いているといわれています。
ダークストア型とストア活用型
このQコマースは、在庫の持ち方によっても2種類に分けられます。ひとつが自社在庫によるダークストア型で、もうひとつがストア活用型です。
※外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください
ダークストア型の場合、自社の在庫を用いて、自転車やバイクなどにより30分未満で配達を行います。ストア活用型は他社の在庫を利用して、自転車やバイクで30分未満で配達するというものです。
なかには、在庫管理を含めた運営ノウハウを蓄積するためにダークストア型を運営しながら、そこからの知見を活かした配達サービスをシステムごと提供しているところもあります。
この記事に関連するニュース
-
セットがお得!! デリバリー限定セット発売!! 「ポテバニセット ポテト&バニラ」 など計4品、 6月14日(金)から期間限定発売!!
@Press / 2024年6月14日 15時0分
-
ONIGO、アオキスーパーと提携したクイックコマースエリアを名古屋市中央北部へと拡大
PR TIMES / 2024年5月29日 10時15分
-
上名古屋店・千代が丘店における即時配達サービス『クイック(Q)コマース』開始について
PR TIMES / 2024年5月28日 18時15分
-
<令和家庭における家事時間の実態調査>家事に費やす1日の総時間は平均2.9時間 約6割が時間の不足を実感し、自由に使えるのは30分未満!?
PR TIMES / 2024年5月28日 13時15分
-
勤勉が美徳の中国で「怠け者消費」が拡大する訳 家事よりも趣味や生活の質向上を重要視する人々
東洋経済オンライン / 2024年5月24日 9時0分
ランキング
-
1バブル期のリゾート地では1室数千万円も、いまや数十万円まで値下がり…「貧乏マンション」の悲惨な末路【サラリーマン大家が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年6月16日 14時5分
-
2爆増する「ロピア」にも負けないスーパーの正体 従来スーパーが切り捨てた生鮮ノウハウを強化
東洋経済オンライン / 2024年6月16日 13時0分
-
3「戦力の集中」運用に背いたゆえのミッドウェー敗戦 空母4隻と2隻に分けたことがそもそもの敗因
東洋経済オンライン / 2024年6月16日 9時0分
-
4お金の問題は「お金がないこと」ではない…収入が低くても「一生お金に困らない人」が絶対に欠かさないこと
プレジデントオンライン / 2024年6月16日 10時15分
-
5「役職定年」を廃止する日本企業が増えた理由 タイプ別で変わってくる新潮流への適応方法
東洋経済オンライン / 2024年6月13日 7時10分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください