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日本でも台頭「Qコマース」1時間で商品届く仕組み 在庫の持ち方によって2種類に分けられる

東洋経済オンライン / 2024年4月25日 15時0分

ダークストア型としては、LINEヤフー(Zホールディングス)内のグループ企業で一体的に運営する「Yahoo!マート」があります。

ストア活用型ではフードデリバリーサービスのWoltや出前館、Uber Eatsなどがスーパーマーケットやドラッグストアと提携して(あるいはプラットフォームへの出店により)サービス展開するもの、エリアによって両者を使い分けているところとして日本のベンチャー企業が運営する「OniGO」があります。

「Yahoo!マート」は、ヤフーのECプラットフォーム、出前館のデリバリーサービス、BtoB向けのアスクル、BtoC向けのLOHACOを運営するアスクルが一体となって運営するダークストア型のQコマースで、出前館、専用アプリ、Yahoo!ショッピングから注文できます。

当初の実験段階では「PayPayダイレクト by ASKUL」というサービス名で展開していましたが、本サービスとなる際に、消費者によりなじみのある名称としてYahoo!マートに変更されました。

ダークストアは、東京に21拠点、千葉に1拠点あり、半径4㎞を対象に最短15分〜1時間程度で出前館のスタッフが配達します(送料は200円から)。ダークストアのなかには来店購入可能な店舗(2店舗)もあります(執筆時点)。

「OniGO」はベンチャー企業のOniGOが運営するQコマースです。配送スピードで他を圧倒するサービスにしたいということから、“鬼のように早く”という意味をもたせてOniGOとネーミングしました。

配達エリアを狭めて、とにかく早く配達する

注文から「10分以内で配達」を基本とすることの裏返しとして、1配送拠点当たりのデリバリーエリアは、Yahoo!マートに比べ最大でも4分の1の範囲という半径1〜2㎞圏に限定しています。

配達可能時間は10時〜22時。比較的所得の高い世帯の、小さな子どものいる主婦がメインターゲットで、生鮮食品、冷凍食品を含む食品から、洗剤や紙おむつなどの日用品までを配達しています。

スーパーマーケットなどとの提携により、首都圏1都3県中心にカバーエリアを面状で拡大しており、対象世帯数は1000万世帯を超えています。

OniGOは、食品を軸とした小売市場は48兆円あり、そのうち2兆円がコマースになると見積もっており、そこでシェア50%を獲得すれば売上1兆円になるという成長モデルにより、ベンチャーキャピタルから10億円を超える資金調達も行っています。

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