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日本未導入「エクスパンダーHEV」という実力車 タイで作られる4駆のような前輪駆動MPVの素性

東洋経済オンライン / 2024年4月26日 12時30分

今回は試乗できなかったが、エクスパンダーHEVとともに、日本のユーザーが大いに気になる三菱の最新モデルである。

話をエクスパンダーHEV試乗に戻そう。次は、通称「フィーリング路」での走行だ。

フィーリング路は、荒れたアスファルト路、ひび割れたコンクリート路、マンホールによるギャップがある路面、石畳など、世界に存在する12種類の路面を模したテストコースで、ここを走るとエクスパンダーHEVの素性の良さを強く感じる。

車体剛性が高く、またショックアブソーバーのセッティングやブッシュ類の変更、そして外部からの音の侵入を防ぐ部材の措置など、いわゆるNVH(音・振動・路面からの突き上げ)性能の高さがわかるのだ。

その他、全長1.5kmの周回路を直線で時速100km、コーナーで時速60〜70kmをノーマルモードで走行。ロングドライブにも十分、適合していることを確認できた。

気象状況が頻繁に大きく変わり、それにともなう走行環境の変化にフレキシブルに対応することが必須である東南アジアにおいて、エクスパンダーHEVは、安心した日常生活を送るための良き相棒なのだと思う。

グローバルの生産拠点「MMTh」

エクスパンダーHEVと新型トライトン(日本向けを含む)は、このテストコースからクルマで30分程の距離にある、レムチャバンのMMThで生産されている。

同施設では、ほかに先代トライトンと車体を共用する「パジェロスポーツ」、日本では先代モデルにあたるアウトランダーPHEV、さらに日本では販売が終了した「ミラージュ」とそのセダンモデル「アトラージュ」も生産されている。ミラージュは、タイで今も根強い人気を持つ1台だ。

今回、エクスパンダーHEV、ミラージュ、アトラージュの生産を行う、MMTh第3工場の最終組み立てラインを視察した。同じ工業団地内に、パジェロスポーツを製造する第1工場、トライトンを製造する第2工場、そしてエンジン工場のMECがある。

MMTh全体での年間生産能力は、完成車のみで42万4000台。2022年度の実績は、年間27万台だ。

日本の岡山県水島工場(23万8000台)、愛知県岡崎工場(21万5000台)、インドネシアMMKI(15万6000台)、フィリピンMMPC(4万3000台)、そして中国GMMC(2万7000台)をしのぐ、三菱として世界最大規模を誇る。

また、MMThは輸出拠点であり、中南米、中東、アフリカなど世界120カ国向けに出荷しているという。

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