日経平均にはあまりこだわりすぎないほうがいい 日本株の上昇は、むしろこれから本番を迎える
東洋経済オンライン / 2024年4月26日 10時30分
日経平均株価が2月22日に平成バブル時代の1989年12月29日につけた3万8915円を更新したのは記憶に新しい。その後は3月4日に初の4万円台乗せ(4万0109円)を達成、同月22日には4万0888円まで上昇したものの、4月以降は4万円を回復できず、直近は取引時間中に3万7000円を割り込むなど急落した。
今後の相場はどうなるだろうか。1989年当時と現在の株価指数などを比較、また個別株価の現状も分析しながら占ってみたい。
結論から言えば、個人投資家は現状の日経平均をどうしても1989年の3万8915円と比べて「高い、安い」と言いがちだが、それはあまり意味がないといってもいいくらいだ。現状はやや調整しているが、すでに日経平均を構成する多くの銘柄は史上最高値を更新しているし、日本株の上昇もこれからが本番だと言える。
そもそも日経平均の算出の仕方は?
日経平均は225銘柄からなるが、実際は単純にすべての銘柄の株価を足して225で割るわけではない。
簡単な計算式で表すと、
① (「株価」×②「換算係数」)÷③「除数」
となる。簡単に説明すると、各銘柄の株価に、株価水準の高低による影響をなくすために銘柄ごとに決定されている②の換算係数をかけ、それをもとに225社の合計株価を算出。それを③除数で割ってはじめて日経平均が算出される。
除数とは株式分割や併合、減資などで、指数の連続性が維持されるように修正をかけるための値のことだ。日経平均採用銘柄で入れ替えや分割などがあるたびに微調整される(より詳しく知りたい方は日経平均のプロフィルから日経平均の算出要領を参照)。
さて、ベテラン投資家なら、日経平均が2000年4月に大幅な銘柄入れ替えがあったことを覚えているだろう。実はそのとき、前述の除数も急上昇しているのだ。
1989年12月時点で「10.198」だった除数は、その後もほぼ同水準で推移していたが、2000年4月には約2倍程度の約20.341へ急上昇した。ちなみに昨年10月以降は30台に乗せており、直近では約30.589である(4月19日現在)。確かに、除数の変更は株価指数の連続性を保つために必要な作業だが、2000年のこの極端な銘柄入れ替えがなければ、その後の株価指数の動きは大きく違ったものになっていたとの意見が多い。
「日経164」なら1999年高値更新、平成バブル比2.6倍
では、2000年の銘柄大幅入れ替えの影響を排除して比べる方法はないだろうか。
この記事に関連するニュース
-
米国株はやや過熱?逆指値を使って守りつつ攻める(窪田真之)
トウシル / 2024年5月28日 7時0分
-
[今週の日経平均&株式市場]米国株、最高値更新!戻りの鈍い日本株~米エヌビディア決算でどう動く? ~
トウシル / 2024年5月20日 12時29分
-
日経平均は4万1000円が今年の高値となりそうだ 今後上昇しても3月高値を抜くことは難しそう
東洋経済オンライン / 2024年5月12日 9時30分
-
揺れる日本株相場、どう動く?【アンケート・ようこりんさん】下落相場はチャンス!割安銘柄を買い増し
トウシル / 2024年5月11日 7時30分
-
いま買うべきは日本株か、アメリカ株か? 4つの「グラフ」から強さを比べる
ニューズウィーク日本版 / 2024年5月7日 16時45分
ランキング
-
1サクラクレパスの「こまごまファイル」が“想定外”のヒット、なぜ?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月1日 8時10分
-
2秋田で半世紀親しまれる「うどん・そば自販機」、「断腸の思い」で50円値上げ
読売新聞 / 2024年6月1日 13時57分
-
3食卓に「オレンジショック」=果汁が品薄、価格高騰
時事通信 / 2024年6月1日 13時55分
-
4「富士山を黒幕で隠す」日本のダメダメ観光対策 「オーバーツーリズム」に嘆く日本に欠けた視点
東洋経済オンライン / 2024年6月2日 8時0分
-
5「みどりの窓口削減計画」はなぜ大失敗したのか…JR東が誤解した「5割がえきねっとを使わない」本当の理由
プレジデントオンライン / 2024年6月2日 7時15分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください