激減した「サブウェイ」じわり復活している事情 意外と知られていない「パンへのこだわり」
東洋経済オンライン / 2024年4月27日 13時20分
一時の低迷期を乗り越えじわじわ復活
このところ、サブウェイが増えている。
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コロナ禍当初にビジネス街等で30店の閉店を余儀なくされたものの、その後追い上げを図り、2024年3月8日の「フルルガーデン八千代店」で国内200店舗目となった。既存店売り上げも42カ月連続プラスだという。
店舗数としては、近いところでロッテリア(330店舗・4月時点)、バーガーキング(215店舗・2024年2月時点)、フレッシュネス(154店舗・4月時点)がある。これらのチェーンと比べても、「サブウェイ」の名は緑と黄色の特徴的なロゴとともに、よく知られている方だろう。
サブウェイは1965年にアメリカで誕生、100以上の国や地域に約3万7000店舗を展開するチェーンだ。日本では、1991年にサントリーホールディングスの子会社として日本サブウェイを設立。順調に展開を広げ、店舗数ピークの479店舗に達したのが2014年だ。
2018年にサントリーの傘下から離れ、現在は日本サブウェイ合同会社が運営している。
一時期500店舗に迫る勢いだった同チェーンが、なぜ激減したのか。そして、復活の理由は何だったのか。日本サブウェイに聞いた。
同チェーンは「サブマリン」と呼ばれる潜水艦型サンドイッチのチェーンだ。
日本では、ファストフードと言えばハンバーガーが主流。そのため、サンドイッチのチェーンであること自体が、同チェーンの大きな特徴となっている。なお、上陸以来「サンド」の名称を守ってきたKFCも、2022年バーガーヘと改めている。
売りは、素材の新鮮さと種類の多さだ。「ユニット」と呼ばれるショーケースには常時20種以上の素材が並ぶ。
パンの使用期限は1日のみ
特筆すべきは、パンの新鮮さ。メーカーから生地を冷凍状態で仕入れ、店舗で解凍・発酵・焼き上げを行うのだという。
「小麦の奴隷」など、工場で仕込んだ生地を店舗で焼き上げるタイプのベーカリーチェーンが近年増えているが、サブウェイでは昔からその方式だったわけだ。
焼き上げは朝から行うため、ランチのサンドイッチであれば焼き立てが食べられる(使用期限が1日のため、午前中に提供されるパンは前日に焼き上げたものもある)。これだけ有名なチェーンなのに、ほとんど知られていない事実だ。
そのほか、「サンドイッチアーティスト」と呼ばれる調理係が、オーダーに応じて客の目の前で商品を作る提供スタイルも、サブウェイならではだろう。パンの種類やドレッシングが選べるほか、「玉ねぎ抜き」「チーズをプラス」など具材のカスタマイズも可能だ。
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