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つんく♂が今、「モーニング娘。」に伝えたいこと アイドルへのアドバイスがなぜ社会人に響くのか

東洋経済オンライン / 2024年5月3日 8時0分

では、これだけ多くのアイドルがいる中で、彼女らがどうするか。

どのアイドルグループにも容姿の整った子たちはいる。しかし、皆が売れるわけではない。じゃあ、なんで売れないんだろうという話です。一番見た目のいい子が一番の人気者になるわけではない。

例えば、たった1回のトーク番組をきっかけにパーンと人気を得たように見える子がいるとする。面白い面を見せることに成功して、一気に注目されるようになった。でも、たぶんそういう子たちは、握手会やファンイベントなどの場で、日頃から頭ひとつ抜けるための地道な努力をしていた、もしくは素質をすでに持っていたと思うんです。

個性的なアイドルでいうと元NMB48メンバーの渋谷凪咲さんは大喜利が面白いことで注目され有名になりました。彼女はきっと、最初にテレビ番組でそれを披露する前から、自分なりの面白さの追求をし続けてたんじゃないかなと僕は思う。

誰かに見つけてもらうには、見つけてもらうべきものを持っていなければいけない。それは地道に磨いていくしかないんですよね。

皆が同じ方向に向かう時、どれだけ冷静になれるか

――個性を伸ばすのが重要ということでしょうか。

学校でも会社でも、「あの人にはちょっとかなわないな」というスバ抜けたセンスのある人はいると思います。でも、その「人気者さん」がやっているようなことをなぞるような列には並ばないほうがいいよ、という感じですかね。

みんなと同じ格好をしなきゃヤバい、なんて思い込まなくていい。でも、だからといって狙って違うことをするべきだという話でもない。

焦るな、慌てるなってことだと思う。

皆で同じ方向に走る感じになっちゃいけない。皆が同じほうに向かって、詰まって、大混乱に陥ってしまうようではいけない。大事なのは、皆が同じところに向かおうとする状況で自分がどれだけ冷静になれるか

――時代の流れに乗り過ぎないということですか。

真っ先に流れに乗る自信があるならそれでもいいかもしれない。それができるなら、最初の1人2人は集団の中から抜け出すこともできる。

でも、そうやって勝てる(抜け出せる)人は多くありません。それこそ、凡人には難しい。だから、早さの勝負をするのではなく、焦らないようにすることが何より大事なんです。

毎月「天才代」をもらえる人は極めて少ない

――本書の重要なポイントとして「プロ」「アマチュア」「天才」の区分があります。

前にも話したように、コンスタントにお金をもらえるならプロ。アマチュアというのは何でも好きなことをやっている人。本当にすごいのが天才。

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