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イーロンによるツイッター買収最大の罪とは フランシス・フクヤマ「未来は絶望か希望か」

東洋経済オンライン / 2024年5月4日 20時30分

インドはその好例です。インドでは、地方で暴力的な事態が数多く発生する余地があります。モディ首相は、そのような道をたどるでしょう。インドは、1世代ほどこうした地域間の暴力を経験して、はじめて気づくことになるでしょう。「リベラルな体制に戻る時が来たかもしれない。信仰を理由に差別されることはなかったから」と。

グローバル化が進んで、欧州の人々が比較的自由で繁栄した19世紀の後半から20世紀の前半、人々は平和な時を過ごしました。ですが、それでも欧州が戦争に向かうのは避けられませんでした。

これに関しても、先ほどと同じような世代に関する議論ができるでしょう。1914年の欧州は、1世紀ほど続く平和を謳歌していました。大規模な戦争はありませんでした。

たしかに普仏戦争はありました。しかし、それは短期間で終結しました。ある意味で、人々は退屈していたのかもしれません。欧州は、物質的に大きな進歩を見せた世紀でした。

しかし、人々はそれ以上のことを望みました。

そして、それは残念なことに、2つの世界大戦という形で実現することになりました。

私たちもそのような時を過ごすことになるかもしれません。

大国間で比較的平和が保たれた75年間を経て、人々がそれに倦怠を感じて、別の何かを欲するようになっているのかもしれません。

フランシス・フクヤマ:政治学者

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