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高額化するがん治療「高額療養費」でいくら戻る? 知らないと損「公的制度と民間がん保険」活用法

東洋経済オンライン / 2024年5月5日 10時0分

また、がんに限らず、1年間にかかった医療費が一定額(10万円、所得の合計額が200万円未満の人はその5%)を超えた場合、その額が所得から差し引かれ、税負担が軽くなる医療費控除制度もある。

これは、年度末の確定申告で税務署に申請する必要がある。

「制度を利用するには、原則として患者さんが申請、請求しなければなりません。こうした制度の大きな問題は、誰かが『申請したほうがいい』と教えてくれるわけではないということ。知らなかったり、忘れていたりするともらえないので注意したいところです」(近藤さん)

知りたい情報はインターネットで探せる時代だ。まず自分で調べるとしたら、がん情報サービスや、がん制度ドック、がんと働く応援団(がん防災)などのサイトを活用するといい。

ただし、病名で検索できるがんの治療法と違って、がん治療に関係するお金にまつわる制度名は、「キーワードを知らないと検索サイトでヒットせず、正確な情報にたどり着けないのが、一番のボトルネック」(NPO法人「がんと暮らしを考える会」理事長の賢見卓也さん)だ。

その場合、がん診療連携拠点病院であれば、がん相談支援センターが設置されているので、そこのメディカルソーシャルワーカーに聞いてみたり、自治体の相談窓口で問い合わせたりするのがいいだろう。

知っておきたい「情報」まとめ

【調べるサイト①がん情報サービス】 国立がん研究センターが運営するサイト。個々のがんの情報や統計、支援制度に関して網羅されている。
https://ganjoho.jp/public/index.html

【調べるサイト②がん制度ドック】がんの部位、病状や体調、今後の仕事の展望など、大まかな状況をプルダウンメニューから順次選択していくと、利用可能な公的支援制度や民間サービスが表示される。
https://www.ganseido.com/

【調べるサイト③がんと働く応援団】がんに対する普段の備えや、治療と仕事を両立できるような対策を「現役世代のためのがん防災マニュアル」としてまとめている。両立の経験談も掲載。
https://www.gh-ouendan.com/

【主な相談場所①医療機関の相談窓口】全国にある「がん診療連携拠点病院」などには「がん相談支援センター」が設置され、生活や就労などに関してメディカルソーシャルワーカーらが相談に乗る。医療機関によっては「医療相談室」「患者サポートセンター」などの名称のこともある。

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