「"受験失敗"から大逆転!」37歳女性の"海外挑戦" なんと「カンボジアで不動産会社」いきなり起業
東洋経済オンライン / 2024年5月6日 8時0分
「会社員になったら海外に行っている時間なんかないし、でも稼がなくちゃ旅行にいけないしって思った時に『じゃあ、自分で会社を作るのはどうだろう』って発想になったんです。それで20歳の時に親にも相談して会社を作りました」
両親にも出資してもらい資本金100万円でつくった会社は、iPhoneの販売代理店だった。
当時、iPhoneを日本で販売していたソフトバンクの研修会に行き、個人販売の資格をもらい開業。
アメリカでiPhoneが爆発的に売れ、すでにスマホが生活に溶け込んでいるのを間近で感じ、「日本でもこれは売れる」と確信していたからこそ、すぐにそれを実行に移せた。
そうして見事、奥田さんの予測通りiPhoneは日本でも人気商品となった。
ここで奥田さんはさらに営業のセンスを発揮する。
「ゴルフが面白そうだなと思ってゴルフ場や打ちっぱなしに通っていたんです。昼間は来られる人も限られてるので、そこに来る経営者の人たちとも仲良くなっていろんな話を聞くようになりました。そこからですね。いろいろな人を紹介してもらい、法人営業にいったりして、すごく売れたんです」
大学生として誰に教わるわけでもなく、この営業を自然と行えたというのはまさにセンスがあると言っていいだろう。
会社の業績はあがり、お金が貯まれば海外へ行く。当然、バイトなんかしているよりもずっと大きな収入があるので余裕もある。
時間も自らの裁量で作ることができるので毎週末にはゴルフ場で経営者仲間とコースを回っていた。
大学生起業家として順調な日々を送っていた。
会社を手放し、就職を選んだ理由は?
だが、奥田さんは会社を手放し、就職することを選ぶことになる。
「親からは大学を出て普通に就職してほしいと言われて。今みたいにフレキシブルな働き方がまだ許される感じでもなかったので……。でも、やりたいと言ったことは叶えてくれる両親だったから、私も応えないとと思ったんです」
自分の会社は売却し、自身は就職の道を選んだ。
惜しむらくは当時、奥田さんにはM&Aの知識がなく、業績も順調だった会社を資本金と同額の100万円で手放してしまったことだった。
もし、きちんとした専門家がついていれば、もっと高値で売り抜けることもできただろう。
かくして奥田さんは就職活動に入ることとなる。
「特にこれがやりたいとか、大企業に就職したいとかなくて、雇用する側の目線で自分には何ができるかなと探していましたね。この時は自身で会社を経営してきたり、ゴルフ仲間の経営者の方たちに話を聞いていたことが就職活動ですごく活きたかなと思います」
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