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「"受験失敗"から大逆転!」37歳女性の"海外挑戦" なんと「カンボジアで不動産会社」いきなり起業

東洋経済オンライン / 2024年5月6日 8時0分

大学卒業後は横浜に出て、注文住宅を設計する部署に配属された。

大学時代、海外旅行やゴルフというキラキラした面があると同時に、実はもう一面では、大学では作業着でコンクリートを練り、構造強度の勉強をしていた。

大学受験に疲れていたとはいえ、勉強はもともと好きで現場作業を学ぶのも楽しかったというわけだ。

社会人1年目で感じた疑問、そして地元石巻が被災

だが、社会人になり早くも奥田さんには、ひとつの疑念が生まれる。

「頑張っても頑張らなくても同じ給料だから、なんか時間がもったいないなと思ってしまって」

それもそうである。奥田さん自身は学生時代に自ら営業に回り、売り上げをあげて稼いできた。自身の頑張りがそのまま自分の給与に反映することを経験している。

だからこそ、企業の一社員としての日々はしっかりこなすものの、どこか空虚なものに思えた。

そしてこの頃、大きな転機と出来事が2つ起きる。1つは結婚。そしてもう1つは東日本大震災だった。

震災により甚大な被害に遭った地元、石巻。

不幸中の幸いで家族はみな無事だったが、祖母の家が流されたりと大変な状況となった。

奥田さんは震災当日のことを鮮明に覚えているという。

「普段はブランドものには興味ないのですが、その日は銀座にあるお店に夫と結婚指輪を見にきていたんです。そしたらズドンって音がして、窓ガラスが割れて……。指輪は買わずに、少し落ち着いたところで急いで帰宅したら、テレビで地元の石巻が大変なことになっていると知ったんです」

結婚指輪選びという幸せの最中での災害。しかも家族のいる地元が大きな被害に襲われている。もう気が気ではなかった。

「テレビの映像から目を離せなくなって、他のことが何も手につきませんでした。家族と連絡がついたのは3日後でした。すぐに地元に戻ろうって決めましたね」

夫が同郷だったこともあり、決断までの時間は早かった。

そして引き戻されるかのように原点の石巻に戻り、復興の現実と向き合う中で、再び自身で会社を立ち上げる準備を始めることになる。

学生時代とは違い、今度は準備期間に時間とお金も要することになった。

そして「カンボジア」で新会社を設立

「地元に戻って子どもが生まれて、子育てが始まりました。同時に復興の現状を見ながら、いろいろ思うことがあって。当たり前のことなんですけど、一生で何度も買わないような家や車ですら、モノってこんな一瞬でなくなってしまう、消えてしまうんだなって思って。悔いが残るくらいならやりたいことは今やろうと思って。それで思い切って海外に出てみようってなったんです。人生の中で他の国で暮らす時間があってもいいなって。ちょうど、子どもにも日本語以外に、英語と中国語を学んでほしかったので」

こうして、奥田さんの新会社は、海外に拠点を置くことになる。

学生時代、稼ぎながら飛び回っていたあの頃の気持ちが再燃し、今度は家族、子どもたちと一緒にカンボジアの地へと降り立つことになる。

*この記事の続き:「ツテなしコネなし海外起業」37歳女性の大胆人生

松原 大輔:編集者・ライター

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