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「ツテなしコネなし海外起業」37歳女性の大胆人生 「まず動く」ワクワクする"世界の歩き方"は?

東洋経済オンライン / 2024年5月6日 8時1分

「会社を作るのも準備をするのも、『自分たちの貯金、限られた予算の中で借金はせずに身の丈にあったものをやろう』と決めていました。もちろん、何ができるかもわかりませんし、決めていません。でも、カンボジアはないものが多くて『チャレンジできそうだ』と感じたんです」

何かを決めて現地に入るのではなく、現地で自分が何をビジネスとしてできるかを感覚で確かめて決める。これこそが奥田さんの持つバイタリティとビジネス的センスだろう。

「カンボジアへ何度か訪れているうちに、『ここで不動産を購入したいな』と思うようになって。自ら経験して知識を得ていくうちに、自分たちが専門でもある建設や不動産の仕事ができるということがわかったんです。子どものことを考えて、すぐにはカンボジアに入らずにマレーシアに拠点を築き、そこからカンボジアと準備のために往復することにしました」

経験値のない業種にいきなり海外で挑戦するのは避け、建設ラッシュであるプノンペンの状況に目を向けた。

だが、世の中はコロナ禍に突入。

海外への渡航が容易にはできなくなり、如何ともしがたい事態に襲われる。

「コロナ禍でギリギリまではカンボジアに入り準備をしていたのですが、いよいよ渡航が無理となって、割り切ってひきこもりました。もう焦っても仕方ないので、始動時期を待つ、という感じです。できる手続きを進めて、資格を取得したり、情報収集と資料作成に時間を費やして。本当にできるところで動いてました」

たとえ動けなくとも、できることはする。そのうえでカンボジアはまだ他の東南アジアの国々に比べ日本人も少なく、伸びしろがありビジネスができると熱は高まった。

ここでも「すべてを自らの手で行う」という奥田さんの流儀により、銀行口座開設、法人登記など、現地の役所への手続きなどを自らの手で行っていった。

「さすがにわからないことは通訳さんをつけて、一緒に話しに行きました。日本でも法務局とかに登記しに行きますよね。あれと同じことをカンボジアでもやったわけです」

「コロナ禍で立ち上げた新会社」とは?

そうして苦労しながら、カンボジアでの本格的な準備から14カ月目、2021年にカンボジアに会社を設立。

まだまだコロナ禍でその余波はあったが、自ら苦労して得た知識は、カンボジアに来る日本人に対して、さまざまなサポートビジネスとして展開できることにもつながった。

もちろん、子どもの学校もしっかりと見つけて、まずは生活面での安定を優先させた。

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