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「電通でも残業60%減」を実現したシンプルな原則 付け焼き刃の対策より「経営者の覚悟」が大切

東洋経済オンライン / 2024年5月8日 11時20分

しかし、その集計結果を目の当たりにすれば、必ず社員の意識は変わるはずだと著者は強調している。だからこそ、それを信じて回答を促すべきだろう。

著者が籍を置いていた電通では、会社が不退転の覚悟で全社員6000人以上の調査を断行したという。その過程においては不満や疑問が各部門から上がり、事務局に対してもさまざまな意見が寄せられたようだ。

だが1カ月後にどうにかほとんどすべての社員の工程の棚卸しが終わり、その結果が明らかにされると、社内の空気は大きく変わったそうだ。

自分たちが「業務」の名のもとに、知的作業のために活用していると信じてきた時間の多くが、じつはたんなる「作業」に費やされていたことがわかったからです。(128ページより)

ご紹介してきたのは本書が提唱する「時短」メソッドの一部に過ぎないが、それでもこうした地道なプロセスがいかに重要かはおわかりいただけるのではないだろうか?

先に触れたように、時短をしようとなると「時短のノウハウ本」が勧めるような手段に頼ってしまいがちだ。たしかにそれらもムダではないだろうし、一時的には改善される部分もあるかもしれない。しかし、やはりそうた手段は結局のところ付け焼き刃でしかない。

しっかりと、本当の意味での時短を推進したいのであれば、本書のような視点を持って臨むことが重要なのではないだろうか?

印南 敦史:作家、書評家

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