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「仕事やらなきゃ」「でも、やる気出ない」最強取説 動けない現代人のための「心の勢い」の作り方

東洋経済オンライン / 2024年5月9日 9時0分

だとすればモメンタムは、人生を切り拓く力であるともいえそうだ。

モメンタムが「やる気」に火をつける

気持ちが乗らないとか、ネガティブな思いが邪魔をするとか、集中力を維持できないとか、私たちが行動を先延ばししたくなる要因も多種多様。

そんなとき、「モチベーションが上がらない」という表現は非常に便利な逃げ道になってくれるが(というのは冗談だけれど)、それは動けない原因が自分の心のなかにあるという事実の証明にもなってしまうだろう。自分でも気づいているからこそ、「自分はやる気に欠ける」と自分の心を責めたくなってしまうのかもしれない。

でも、人間の脳の仕組みを知ると、「動けない」のは「やる気」の問題ではないことがわかります。というのも、私たちは、「やる気があるから、行動する」だけではありません。「行動するから、やる気が出る」のです。


楽しいから笑うのではなく、「笑っているうちに楽しくなる」。
走りたいから走るのではなく、「走っているうちに、もっと走りたくなる」。
これが人間の脳の仕組みです。(27ページより)

この仕組みのカギを握るのは、「幸せホルモン」として知られるドーパミンだという。脳内で生成される神経伝達物質の一種であるドーパミンは、報酬や快楽、やる気に関係する物質だが、注目すべきは「なんらかの行動に伴って分泌される」ということ。端的にいえば、じっとしているうちはドーパミンが分泌されにくく、やる気も生まれないわけだ。

そんなところからも、「やる気が出るのは、行動したあとのこと」であるということがわかる。だから、頭のなかを変えたいのであれば、行動するべきだということなのだろう。

ただし、行動といっても大層なことをしなければならないわけではなく、「ほんのちょっと」でかまわないようだ。

・「今日は大掃除をするぞ!」と思うと腰があがりませんが、「机の上だけでいい」と思えば始めやすい。「たった1分でも」と決めて動き始めるとドーパミンが分泌され、気分が乗ってきた結果、5分、10分と続けられることも少なくありません。
・「面倒な書類を作成しないといけないのに、手がつかない」ときは、あえて仕事から離れて身体を動かしましょう。体操するのも手ですが、椅子に座ったまま、呼吸に意識を向けるのも効果的です。(28ページより)

このような「ほんのちょっと」の行動が、やる気に火をつけ、心の勢いをつけるということ。その結果、「面倒な気持ちが消えて、動けた」というような実感を得ることができ、その積み重ねがモメンタムを高めてくれるわけである。

立ち上がるだけで、モメンタムは上がる

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