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「サイゼが潰れたら喜ばしい」創業者が語る真意 「世の中が良くなることは、すべて最高だ」

東洋経済オンライン / 2024年5月12日 12時20分

反対に、持ち前の要領の良さや時の運などで過大評価され、油断した人が、30代、40代を過ぎて伸び悩んだり、風向きが悪くなったり、何らかの理由で突然失脚する、というケースはよくあります。うまくいっている人ほど、ウサギとカメのたとえ話のように、油断せず努力することが大切です。

私に言わせれば、順風満帆の人より、挫折の最中にある人のほうが、はるかに幸せで、恵まれています。

なぜなら、反省という大きなチャンスを与えられているからです。

私は、反省とは幸せに至る唯一の道だと考えています。

自分が今、正しい方向に向かっていることを確認し、その喜びをかみしめる。そして、「自分中心」から「人のため」へと、考え方を軌道修正していく、ただ1つの方法だからです。

反省のない人生に幸せも実りもありません。

左遷されても、クビになっても、会社が倒産しても……どんな最悪に思えることも、すべては反省の材料にすることができます。最高のことが起こっているのです。

与えられた課題はありがたく受け取る

失敗して、「自分中心」になってしまっていたことを反省し、もう一度「人のため」と奮起したとき……、その純粋な気持ちに水を差すかのように、さまざまな問題が出てくるかもしれません。

「お客様のために、一生懸命動いているのに、なぜこんなに問題が起こるんだ?」

「失敗から学んだと思ったのに、一難去ってまた一難……」

せっかくの思いが、削がれるような気持ちになるかもしれません。

でも、問題が出てきたら、しめたもの。本当の幸せまで、あと少しです。そこでしっかりと踏みとどまってください。なぜなら、その課題は「過去のあなた」が蒔いた種だからです。

過去のあなたの行動の結果、反省しなければいけないこと。

過去のあなたの行動の結果、後始末しなければいけないこと。

それらが、時を経て押し寄せてきているだけなのです。そんな時差(タイムラグ)が生じてしまうのは、仕方のないこと。

なぜなら、それはあなたが最も進化できて、最もあなたのためになる最高のタイミングで、満を持して、起こっているからです。

いつ、どんな形で目の前に現れたにせよ、それはあなたに与えられた課題です。どうせ逃れられないのですから、気持ちを切り替えて、ありがたく反省材料として受け取って、その課題をやり終えてしまいましょう。

反省しながら逃げずに頑張っていけば、やがて困難も困難ではなくなり、「人の役に立てる」という喜びが心から湧き出てきます。楽しくて仕方がなくなってきます。

そのまま「人のため」という動機に突き動かされて進んでいくと、目標がおのずと達成されていきます。

不利な条件がいつのまにかクリアされていたり、頼れる仲間が増えたり、社会情勢が味方してくれたり……。「つながり」の中で調和していくことで、〝見えない力〟があなたを守り、加勢してくれるのです。

さまざまな形で、現実が動き始めていくことでしょう。

正垣 泰彦:サイゼリヤ創業者

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