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レゴがブロックだけで復活⇒快進撃を遂げた必然 ゲームIPとのコラボも「リアルとの連携」に重点

東洋経済オンライン / 2024年5月12日 10時20分

レゴグループで、製品とマーケティング戦略を統括するジュリア・ゴールディンCMO(撮影:尾形文繁)

2022年に創業90年を迎えたデンマーク発の玩具メーカー、レゴグループ。2000年代前半に赤字に陥ったものの、その後業績は回復し、2023年度は過去最高となる売上高659億デンマーククローネ(約1兆4700億円)を達成した。

インフレなどの影響で世界的に玩具市場が低迷する中、世界首位の玩具メーカーとして売り上げを伸ばし続けている秘訣は何か。レゴグループで、製品とマーケティング戦略を統括するジュリア・ゴールディンCMO(最高マーケティング責任者)に話を聞いた。

“復活”を果たした20年で取り組んだこと

――2000年代前半に赤字となりましたが、そこから復活劇を遂げ、2022年度には過去最高の営業利益179億デンマーククローネ(約4000億円)を記録しました。

【写真とグラフ】最近はマリオをはじめゲームIPとのコラボも積極的に展開。2000年代前半には赤字に陥ったが、その後業績は急回復を遂げた

2004年ごろから、レゴブロックでの遊びを通じてどういった体験を提供していくか、各パーツブロックをどう使っていくか、という事業のコアな部分に改めて焦点を当てた。そこからの10年間は、レゴシティシリーズなどの台頭に加えて、レゴフレンズやレゴムービーで大きく育つきっかけをつかみながら、その過程でさまざまなIP(知的財産)を取り込み、ブランドを成長させてきた。

その後の10年はイノベーションを継続し、カテゴリー商品の拡充やデジタル展開、大人向けの訴求などにより、さらにブランドの可能性を広げることができたと思う。

2019年には、テレビシリーズのレゴマスターズなど、発売ブランドキャンペーンをグローバルで大々的に行い、商品を販売するリーテルの領域にも投資をしてきた。 リアル店舗の拡大のみならず、デジタルでもレゴ公式オンラインストアを展開している。

――世界各国にファンを抱える中、日本市場をどのようにみていますか?

私自身、日本に数年住んでいた経験もあり、大好きな国だ。日本の玩具市場は非常に面白く、常にイノベーションや新しいものが求められる。

とくに今言われているのは、子どもたちにリアルな体験をさせるということ。これは玩具業界にとってチャレンジでもあり、重要な機会だ。クリエイティブな遊びの体験には大きな意味があると信じているし、そこで私たちが果たせる役割も大きい。

一方で日本では、子どもだけでなく大人のエンゲージメントも相当ある。趣味として自分たちが好きなものを集めたり、飾ったりすることが非常に好きで、自分たちで作ることを好む。これが日本市場をより豊かにしている要素の1つだ。

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