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車界隈がザワついた「アルファロメオ」のデザイン 新型ジュニア登場で「トナーレを再評価」する訳

東洋経済オンライン / 2024年5月14日 12時0分

ジュニアのニュースリリースによると、インテリアはドライバー志向で、10.25インチTFTスクリーンを内蔵した「テレスコープ(望遠鏡)」スタイルのメーター、ドライバー側にチルトした10.25インチのタッチ式センターディスプレイ、高性能アルファを象徴する「クアドリフォリオ (四つ葉のクローバー)」のエアコンルーバーなどが特徴と書いている。

一方のトナーレも、テレスコープスタイルのメーター、ドライバー側にチルトしたセンターの10.25インチのタッチ式センターディスプレイなどが共通で、インパネ両端の丸いエアコンルーバーはクアドリフォリオではなく普通の丸型になることや、メーターのスクリーンが12.3インチになることが違う。

インパネ断面の形状は違っていて、ジュニアは1970〜1980年代の大衆車「アルファスッド」のように、上端が手前にせり出した形状。トナーレは2段になっていて、間に魚の鱗を思わせる模様が入ったシルバーのパネルが入る。こちらはレースでも活躍した1960〜1970年代の「ジュリアクーペ」を思わせるものだ。

ジュニアでは、サベルト製のスポーツシートを奢られていることにも目が行く。サイドサポートは大きく張り出しており、赤のステッチを含めて、かなりスポーティな装いだ。

トナーレのシートは、TIがファブリックでヴェローチェがレザー。どちらもステッチはモノトーン系で、シート形状もおとなしい。

ジュニアは、これ以外のシートも用意されるような気がするが、Bセグメントらしく元気なイメージを出したジュニア、Cセグメントとして落ち着いた雰囲気を表現したトナーレ、という方向性の違いもありそうだ。

ボディの全長×全幅×全高は、ジュニアが4170mm×1780mm×1500mm、トナーレが4530mm×1835mm×1600mmで、歴然とした差がある。ただし今回、トナーレを東京都内で乗った限りでは、サイズで困るようなことはなかった。

両車で大きく違うのはパワーユニットで、ジュニアは1.2リッター直列3気筒ターボのハイブリッド(HEV)と電気自動車(BEV)、トナーレは1.5リッター4気筒ターボのマイルドハイブリッド(MHEV)と、今回ドライブした1.3リッター4気筒ターボで前輪を、モーターで後輪を駆動するプラグインハイブリッド(PHEV)が選べる。

かつてジュリアクーペの2000GTヴェローチェを愛車とし、先日はさらにひと世代さかのぼる初代「ジュリエッタ」を試乗したりした身からすれば、トナーレはかつてのアルファのような、エンジンの吹け上がりやサウンドを楽しむようなクルマではないし、ジュニアもそうであるような気がする。

とはいえハンドリングについては、クイックなステアリングは156以来の“アルファらしさ”だし、ガチガチではなく、適度にストロークしてドライバーの気持ちを姿勢変化として反映してくれるサスペンションも、アルファの伝統どおりだ。

ジュニアを見て再評価するトナーレのデザイン

新しいジュニアがどのような走りをするかは、現時点ではわからないけれど、トナーレのハンドリングはまさにアルファで、デザインも過去の名車のエッセンスを上手に取り込んでいると感じている。

とりわけスタイリングについては、後輪駆動という魅力を持つジュリアやステルヴィオより、アルファらしさの表現がうまいと思っている。ジュニアがあのような姿で出てきたことで、トナーレのデザインを再評価しているのは、筆者だけではないはずだ。

【写真】改めてアルファロメオの「ジュニア」と「トナーレ」を比較する(60枚以上)

森口 将之:モビリティジャーナリスト

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