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本来は白い「マーガリン」が黄色である驚きの理由 行動科学や心理学をマーケティングに役立てる

東洋経済オンライン / 2024年5月16日 10時40分

食品がヘルシーであるという情報をあらかじめ教えられていた場合、その期待が味の評価をどう変えるか調べている。

ラグナサンの実験では、被験者にインド料理と飲み物をふるまった。半分のグループには、ラッシーは健康に効くドリンクだと教える。残りの半分のグループには、ラッシーは健康にいいとかそういう類のドリンクではない、と教える。食事のあとに味の採点を求めると、ラッシーは健康とは関係ないと思わされた被験者たちのほうが、そうでないグループと比べて55%も高く料理を称賛していた。

最後に第3のキーワードは、「レンジ(Range)」、幅広さである。

行動科学のルーツは社会心理学にあり、社会心理学の歴史は1890年代までさかのぼる。心理学者は長い年月をかけて、人間の行動を促す隠れた要因を何千種類も特定してきた。これだけの幅広さがあるのだから、マーケティングの課題が何であれ、関係のありそうなバイアスを見つけて利用することはできそうだ。

マーケティングに役立つ数々のアイデア

レリヴァンス、ロバストネス、レンジ。この3つが、ビジネスに行動科学を取り入れるべき強固な理由だ。とはいえ、応用すべきだと知っただけで、すぐに実際の応用につながるわけではない。多彩だからこそ、出発点を見つけるのに迷うこともあるだろう。

本書はそうした壁を取り払うことを目指している。多種多様なバイアスをやみくもに検討しなくてもいいように、もっとも役立ちそうなものだけを選び抜いた。本書で紹介する16と1/2のアイディアは、応用もしやすく、マーケティングに絶大なインパクトをもたらす力をもっている。

(翻訳:上原裕美子)

リチャード・ショットン:イギリス広告代理店協会(IPA)名誉会員、ケンブリッジ大学チャーチル・カレッジ・モラー研究所アソシエイト

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