人気スタイリスト、「映える服」1点投入が賢い選択 金子綾、30代以降おしゃれで気をつけたいこと
東洋経済オンライン / 2024年5月17日 12時0分
格好よく着るには足し算・引き算の工夫が欠かせません。とくに、こなれ感を出すには「抜けをつくる」引き算が大切です。
でも、忙しいと手が回らないので、私自身はフォルムや素材感などによって「映える」、簡単にコーディネートが決まる服を選ぶことが多くなりました。
——トレンドの服を着ないと「おしゃれ」に見えないのでは?と考えてしまいますが、流行との付き合い方はどう考えていますか。
スタイリストという仕事柄、トレンドはチェックしますが、自分のファッションに取り入れるかは別です。
例えば、現在はローライズパンツが流行っていますが、私が好きなのはハイウエストボトム。はくだけで脚長効果があり、気になるお腹周りもすっきりとして、ヒールを履かなくてもスタイルがよく見えるんです。
おかげで、靴で無理をすることがなくなり、今はフラットシューズで過ごすことがほとんど。だから、たとえ今後どんなにローライズが流行ろうと、私はもうそこには戻りません。頑張りすぎないことも大切ですよね。
私にとって、ファッションは自分の機嫌をとるための手段なんです。トレンドを追うよりも、鏡に映った自分を見てテンションの上がる一枚を着るほうがずっと大切だと感じます。
——そうした一着に出会うために、必ずチェックすることはありますか?
私がいつも最も気にしているのは、「首元のつまり具合」です。首周りが中途半端に開いていると、急に老けた印象になってしまうんですよ。だから、欲しい服があるときは通販ではなく、必ずショップで試着をして、首元を確かめてから買うようにしています。
たくさんある服の中から長く愛せる本命の一着を見つけるには、試着こそ最良の手段です。お金もかからないし、着れば着るほど自分らしい服の傾向もわかってきます。
もし、自分に似合うものがわからなくなったら、センスを磨くという意味でも、まずはたくさん試着してみることをおすすめします。
今だから「甘さのあるアイテム」も取り入れられる
——年齢を重ねたからこそ、楽しめる服もあるのでしょうか?
もちろんあります。私の場合で言うと、30代はまだ自分らしさが定まっておらず、必死だったこともあって、シャープでハンサムなものを好んで着ていました。
でも、40歳を超えると少し肩の力が抜けて、フリルのデザインやチュール生地、淡いピンク色など、甘さのあるアイテムも積極的に取り入れるように。チャーミングに年をとっていきたいから、目指す女性像にもぴったりマッチしているし、選んでいて楽しいですよ。
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