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庶民は買えない!?マンション高騰は続くのか? 今後のインフレで日本の不動産はどうなるのか

東洋経済オンライン / 2024年5月17日 19時30分

このような状況は何を示唆しているのでしょうか。

率直に言えば、今後のインフレです。世界的なインフレ傾向は今後ますます強まり、日本とて例外ではなくなります。モノの値段が上がるということは、やがて給与や賃料も上がることを意味します。

ただ、上昇にはタイムラグがあり、分母(投資総額)の上昇に分子(賃料など)の上昇が追いつかない期間中は、前述のような開発計画の縮小や延期、棚上げといった事態を覚悟しなければなりません。

この先に、これからの日本社会の行く末があります。つまり日本人全員の給与、収入が上がるわけではありませんし、新築マンションを全員が買えるようになるわけでもありません。所得格差、エリアや街間の格差、ライフスタイルの変化、価値観の変化などの変数が影響を及ぼしていくはずです。

日本経済が順調に成長を続けることができれば、インフレを克服できますが、給与など収入が上がらずに、モノの価格だけが上昇するスタグフレーションになると、社会の混乱は避けられないものとなります。

現状のマンションマーケットは今後の調整期間を前提にして、値上がり期待という投資家の思惑と、インフレに支えられて上昇を続けています。

これに連動して、一般国民の収入が賃上げなどで上昇すれば、やがて建設費との釣り合いが取れて、郊外を含めて新築マンションの供給が復活してくるでしょう。建設費の値上がりが世の中全体のインフレによって吸収されていくからです。

牧野 知弘:不動産事業プロデューサー

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