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思わず共感抱く「清少納言が怒った」"あるある話" なかなか帰ってくれない客、やる気ない態度…

東洋経済オンライン / 2024年5月18日 7時50分

清少納言が憎たらしいと感じる4つ目は、酒を飲んでわめき散らす人です。酔って、口の中を指でいじったり、髭を生やした人が髭を撫でまわしながら、他人に盃を取らせる様子だそうです。

酒を飲んで大声を出す人はいますが、「口の中を指でいじり、髭を生やした人が髭を撫でまわしながら、他人に盃を取らせる」光景を、私は見たことはありません。

読者の皆さんが、その光景を見たことがないとしても、清少納言が記すような酒の席での醜態は見苦しいものではあります。お酒は綺麗に飲みたいものですよね。

清少納言が見た、酒の席で醜態を晒した人は「れっきとした身分」の人だったとのこと。それがまた、清少納言の嫌悪感を倍増させているようです。

清少納言が書く憎たらしいことの5つ目は、何でも人のことを羨み、自分のことについては泣き言を話し、人の噂話ばかりを好み、ほんの少しのことでも根掘り葉掘り知りたがる人のことです。

そのような人は、相手をしてやらないと恨んだり、悪口を言ったり大変だとも清少納言は書いています。

5つの憎たらしいことを紹介しましたが、清少納言の怒りは、ほかにも、さまざまなものに向けられています。

時には、人間以外のものに向けられることもあります。例えば蚊です。蚊は、眠くてたまらなくて、横になったときに、ブーンと唸って顔の辺りを飛び回ります。小さい体にもかかわらず、ご丁寧に羽音まで送ってくるのがとても憎たらしいと記します。

これは、夏には誰しも経験したことでしょう。最近、蚊もめっきり少なくなったように感じるので、若い人はあまり経験ないかもしれませんが……。

蚊だけではなく、虱(しらみ)も憎たらしいと清少納言は書きます。現代人の大半は、あまり馴染みがないかもしれません。着物の下をピョンピョン飛び回り、着物を持ち上げるように動くのが、清少納言は腹立たしいと書くのです。清少納言の着物の下に、虱がいることをあまり想像したくはありませんが……。

長烏帽子の男や、板戸を開ける様子にも怒り

人目を忍んで通ってくる男を知っていて、吠えたてる犬も、清少納言の憎しみの対象になっています。せっかく人に見つからないような場所に迎え入れたのに、一緒に寝ている最中に、イビキをかいて寝ている男も、「人の気も知らないで、憎たらしい」。人目を忍んでやって来る男で、さらに長烏帽子を被ってくるのも、清少納言に言わせれば「気が利かないことおびただしい」と言います。

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