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作文力を鍛える「タイムリミット」は何歳なのか 大人になってからクセを直すのは大変だ

東洋経済オンライン / 2024年5月21日 6時40分

作文力を鍛えるゴールデンタイムは小学校4年生だといわれます(写真:buritora/PIXTA)

生成AIの進化が著しい中、今の子どもにとっては将来、AIと働くことが当たり前になることが予想されます。そうした中で重要になるのがロジカル思考で、これを鍛えるにはライティング力が必須だと、韓国屈指のライティング・コーチのソン・スッキ氏は言います。

本稿では子どものライティグ力を鍛えるゴールデンタイムについて、『作文宿題が30分で書ける! 秘密のハーバード作文』より抜粋して紹介します。

子どもに向けて大人が今できること

「この先、紡績工場はスタッフ1人と犬1とし、人間はその犬にエサをやるために必要だからね」

これは経済学者が集まる席で交わされたジョークだそうです。笑って聞き流すには皮肉が過ぎるようですが、これは何も紡績工場に限った話ではないといいます。

2020年、日本の公的年金を運用するGPIFの最高投資責任者を務めていた水野弘道氏は、ソニーコンピュータサイエンス研究所にAIを使った“サイバーハウンド”の構築を依頼しました。GPIFが当時保有していた約200兆円もの資産を運用する外部ファンドマネジャーの監督作業をサポートするためだそうです。

このプログラムが成功すれば、この監視ソフトが、コンフォートゾーンに甘んじている投資家をキャッチしたり、過去実績に基づいて潜在的なポートフォリオ・マネージャーを選別することができ、さらには、利益を生み出すのは運かテクニックかの判断までもが可能になるのだとか。水野氏はこのプログラムについて、「現在の運用方法を改善するための実験の一環」だと述べています。

こうした急速なAIの進化に対し、私を含む40代以上の世代の大人たちは、「なるほど」と受け入れながら過ごしてもさほど支障はないでしょう。問題は子どもたちです。彼らの世代に向けて、大人たちは何がしてあげられるでしょうか。

そうです。ここでもやはり、答えは1つ。ロジカルな思考力を鍛えることです。私たちは子どもたちにロジカル・ライティングを教えて、論理的な思考力を育てられるようサポートしていけばいいのです。

小学生のうちから論理的に考え、コミュニケーションができるようになれば、将来、ハーバード大卒クラスのリーダーに成長できるでしょう。もちろん、AIを上手に活用しながら。これこそが、21世紀を生きる子どもたちに速やかに施すべき教育だと思います。

頭が固くなってしまう前に

「勉強するにも、頭の中で準備ができていなければなりません。視野を広く持ち、見識も広げるべきです。読書や作文は、この勉強の下地作りにもっとも有効な手段です。下地がうまくできれば、それまでバラバラだった知識がひとつに結びついていきます。そのためにも正しく読み、スピーディに書けることが不可欠です」

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