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大人の「勉強が続かない」やる気が原因じゃない訳 40〜50代が「脳の機能」を圧倒的に引き出すコツ

東洋経済オンライン / 2024年5月22日 19時0分

私自身も学生時代、医師を志し、大学は医学部を受験しました。がむしゃらに這いつくばって、友人とも遊ばず勉強に明け暮れていましたが、結果は不合格。現役時代、一浪時代と必死に勉強したのにダメでした。

そこで二浪目。思い切って勉強方法を変えました。毎日のように高尾山に登り、滝行までしました。

机の前に座っているだけの勉強を大幅に削り、体を動かしたり、自然を五感で感じる日々を過ごした結果、それが脳の準備運動となり、脳の基礎体力が上がることに繋がったようで、勉強時間は減ったにもかかわらず偏差値が上がり、合格することができました。

もし、あなたが頑張っているのに思ったような結果が出ないのであれば、脳の基礎体力が足りないのかもしれません。社会人になると多くの人が同じような日々を繰り返すことになります。

仕事をしている人なら、仕事でよく使う脳番地ばかりを使う「仕事脳」になってしまうのは、やむを得ないこと。だからこそ、あまり動かしていない脳番地を意識的に動かすことが大切なのです。

どんなに運動能力が高い人でも、全く走ったことのないフルマラソンを一度も練習しないで走ろうとする人はいないでしょう。準備運動をして、基礎体力をしっかりつけた人だけが最後まで走り切る体力と気力を持っているはずです。脳も同じで、何かを始める前には、最初に脳科学的な準備運動が必要なのです。

何歳からでも思い描いた脳を自分自身で作っていける

脳の成長を私は「枝ぶり」(脳のMRI画像内の黒くなっている枝のような箇所を指します)と呼んでいます。

脳画像を見ると、しっかり働いている箇所の枝ぶりはいいのに対し、基礎体力がない箇所は白い部分が目立って枝ぶりがはっきりしません。

私のクリニックでは、脳画像から診察して、基礎体力がない箇所のトレーニングを提案します。

具体的には、「利き手と反対の手で体を洗う」「頭が働かなくなったらひたすら歩く」「お腹のマッサージをする」「1日1回、人を笑わせる」「出かける前の10分間でカバンの整理をする」「頭皮マッサージをする」など、診断によって自分の生活に取り入れやすいものを実行してもらいます。

トレーニングをすることで、脳全体が活性化し、まんべんなく脳全体の枝ぶりがよくなっていきます。そうすることで記憶力・理解力・思考力・実行力・決断力・交渉力・コミュニケーション力・創造力、すべてが向上して、生活にも仕事にもいい影響を多数もたらすことでしょう。

誰でも、何歳からでも思い描いた脳を自分自身で作っていくことは可能です。脳の枝ぶりを成長させることができれば、脳番地の働きも活発になり、脳の処理スピードも速くなります。

番地内の連携も深まるため、仕事に、勉強に、プライベートに、人生すべてにおいて意欲的に励むことができるでしょう。

加藤 俊徳:医学博士/「脳の学校」代表

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