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子育てにイライラ「叱らずに」済むテクニック 石田勝紀×天野ひかり「子育て」対談ー後編ー

東洋経済オンライン / 2024年5月23日 16時0分

ママはポジティブな声かけをしていても、パートナーや祖父母が厳しい声かけや指示命令ばかりの場合、どうやって周りと折り合いをつけたらいいでしょうか? 何かいいコツや捉え方があれば教えていただきたいです。

これは結構よくあるケースですよね。ママは勉強して子どもとの関わりを学んでいるけれど、パートナーや他の家族は学んでいないから、ギャップがどんどん開いていく。天野さん、いかがでしょうか?

天野:よくご相談いただきます。私がお孫育てでおじいちゃま・おばあちゃま向けにお話しすると、皆さん「今日はいいお話を聞いた。褒めたり叱ったりせずに子どもを認める言葉かけがんばります。急いで家に帰って、子育てしている娘や息子にも伝えなくちゃ」とおっしゃるんです。

でも、それ自体が「○○しなくちゃダメだよ」という子どもへの押し付けになってしまっていますよね。

だから、まずはパートナーや祖父母のやり方を認めることからスタートするのがいいと思います。

嫌だなと思うネガティブな言葉かけをしているときも、「子どものことを一生懸命見てくださってるんですね」と、その行動自体は認める。

そして自分はポジティブな言葉かけを続けてお手本を見せる。そうすると、認められた人は認めてくれた人のやり方を学んでいくものです。

さりげなく子育ての本を食卓に置いておくのもいいですね。自主的に手に取って読んでもらえるかもしれません。

石田:確かに、本って「これ読みなよ」って勧められても積極的に読まないですからね。でも置いてあると気になって読んだりする。

Mama Caféでも、同居している祖父母が、内緒で子どもに甘いお菓子与えるという相談がよくあります。でも、それで家庭が和やかなら、それはそれでいいのかなとも思います。

ただ、作用反作用の法則と言いますか、「やるな」と言われるとやりたくなるのが人情ですからね。だから、間接的に伝えていくのがいいでしょう。

逆に、ネガティブな言葉かけをする人にこそ、ポジティブな言葉をかけていくと、その人の気持ちも変わっていく可能性があります。

家庭は「社会の縮図」と考える

天野:そうですね。その人のやり方を認めつつ、ポジティブな言葉をかけていく。そうすると全体が変わっていくかもしれません。

それに、おじいちゃんおばあちゃんはそういうものだと子どもがわかって育つのも悪いことではないと思うんです。

世の中には常にポジティブな言葉をかけてくれる人ばかりではありませんから。家庭の中で、いろんな人との折り合いのつけ方を学べるのはいいことかもしれません。

石田:なるほど。家庭は社会の縮図と考えるわけですね。

天野:今は小さな子どもたちも30年後、5歳の子は35歳、10歳の子は40歳です。

今私たちが優しくて強くて賢い子どもたちを育てているということは、私たちの未来を育んでいるということだと思うと、子育ても楽しくなりますね。

石田:私はいつも「ママさん自身が自分の人生を楽しみましょう。すると子どもが変わり未来が変わります」と言っています。

仕事でも人生でも学びでも「楽しむ」というキーワードを入れていくことが大切ですね。子どもたちもそれを見ています。

石田 勝紀:教育デザインラボ代表理事、教育評論家

天野 ひかり:フリーアナウンサー、NPO法人親子コミュニケーションラボ 代表理事

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