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リーダーが必ずしも「優秀である」必要がない理由 優れた人材を見出し仕事を任せることが重要

東洋経済オンライン / 2024年5月24日 14時0分

もう1つ理由があります。それは、同じ不平不満を抱えている仲間がいるということを確認したいからです。自分だけでなく、他の人も同じようにストレスを抱えている、という安心感を得たいのです。

これらが気持ちの根底にあるので、自分からは言わないようにしていても、誰かが口火を切ると、つい乗ってしまいます。

ちょっとした雑談の中で誰かが言い始めたり、飲み会の場でそのような話になってしまったりということがよくあります。

しかし、そのような場面でも、私が見てきた優秀なリーダーたちは「努力」して、他人の悪口を言わないように自制していました。

同意しなかったり、話をそらしたりして、できるだけ自分はその噂話に乗らないように会話をコントロールしていました。ネガティブ発言をすることは、百害あって一利なしと知っていたのでしょう。

メンタルコントロールの1つとして気をつけておきましょう。

優しいリーダーがいいか、厳しいリーダーがいいか、よく議論になるところですが、これは択一的に決めることはできません。有能なリーダーの多くは両方の顔を持っていて、場面ごとに使い分けています。

ただ、1つ言えることがあります。それは、メンバーに好かれようとすると、組織は成果を出せなくなるということです。

残念ですが、リーダーはその役割の特性上、メンバー全員に好かれるということは、まずありません。むしろ、メンバーから好かれることを目標にしていては、チームは弱体化してしまいます。

メンバーに好かれることをめざして、リーダーがメンバーに気を遣い、楽な仕事ばかりを振ったり、厳しく指導したりすることがないチームは、絶対に大きな成果を上げることはできません。

チームにとっても個人にとっても、成長とは、困難なことや限界にチャレンジしたときに、その対価として得られるものだからです。

ただし、好かれなくてもいいとはいっても、あまりに厳しすぎる指導をしたり、威張り散らして嫌われるような行動を取ったりしてもいい、ということではありません。

つまり、チームの成果を出すために、リーダーとして正しいと思うことを貫く、ということであり、それが、必ずしもメンバーにとっては心地いいとは限らない、ということです。

正しいことをしていれば嫌われない

しかし、逆説的になりますが、正しいことをやり抜くリーダーは、ある局面ではメンバーには厳しいリーダーと思われることがあっても、最終的に「嫌われる」ことはありません。

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